• 授業紹介

    演習(田+高+東)大学院ゼミ

    大学院の授業では、以下の作業を一つずつこなしながら、学術論文を書く力や、問題について論じる力を養います。 この授業では、自分の学位論文の目次にあたる部分を、計画表と呼びます。研究を始めたばかりの人もこのように論文のプランを作成しておきます。発表の始めにかならず計画表を見せて、研究にどのように取り組んでいるか報告します。授業のなかで文章のチェックをおこなう場合には、全員がそれを前もって確認できるように、ゼミのある日の朝までに原稿を提出します。美学研究室では、学生それぞれが異なる分野において専門性の高い研究に取り組んでいますので、自分の研究を他の人に分かりやすく伝えることが重要です。

    予定表
    • 研究の紹介

      研究の大きなプランを紹介したうえで、論文であつかう対象の画像を多く見せて、画像からどのような歴史的変化が見て取れるか、事例どうしがどのように関連しているか、事例をどのような観点からどのように比較するか、図表を用いるなどして口頭で説明します。哲学的な考察の場合には、 画像の代わりに簡潔な問いを5つほど提示し、設定した各問いにどのように答えるのか、全体として何をどう論証していくのかの道筋を明らかにします。

    • 序論の作成

      用意されているフォーマットに従って序論を書きます。1論文の紹介 2対象に注目する理由 3 論文の目的および意義 4先行研究と独自性の主張 5 本文の前提についての説明 6論文の流れ。1については1パラグラフで簡潔にまとめます。2以下については内容ごとに段落をあらためて書きましょう。 研究を始めたばかりの人もまた研究計画のつもりで書きます。文章によって研究内容をどれほど明確に伝えることができているかを確認します。

    • 文献一覧表

      学位論文の文献表の確認をおこないます。文献をアルファベット順に並べるだけではなく、XXX 関連文献といった見出しのもとで種類別に分けておきましょう。 先行研究および関連文献にどれほど当たっているか、分野の議論をどれほど踏まえているか、一次資料にあたっているかの確認をおこないます。 書誌情報の表記のしかたに問題はないか、欧文文献の表記が特定のスタイルに従っているかも確認します。

    • 文献の検討

      先行研究のうちで重要な文献を紹介します。同じ研究対象について論じた研究であるとか、 研究手法について参考にしている文献であるとか、無視できない研究があるはずです。 こうした論文についてまず、文献のタイトル、掲載雑誌、発表年、著者情報をしめします。 その次に、全体の要約と、各章の要約をおこないます。最後に、 その研究の問題点および足りない点を指摘して、自分の論文でその点をどう克服するのかを明らかにします。