倫理学 

文学部・倫理学専修について

 倫理学は、人が社会のなかで他者とともに生き、話し、行動することの意味について、さまざまな角度から考える哲学の一分野です。扱われるテーマも、時間と歴史、生命と共同体、自己と他者、科学技術、暴力、権力、正義、感情、感覚、身体、性、言葉、コミュニケーションなど多岐にわたります。
 こうしたテーマを考えるためには、近代西洋・日本の倫理学思想史、社会哲学、文化理論の文献研究を媒介にして、読む力・考える力を身につけ、さらにそれだけではなく、実際に人やものと向かい合い、そこで何が問題となっているのかを感じる力、異領域の学問と対話する力を養うことが大切です。
 自分でじっくりと考え、思考を深めると同時に、人々とともに言葉を交わしながら共同して思考を紡ぎだす。こうした倫理学専修の教育プログラムは、大学院での臨床哲学にも連結されています。大学院生とともに、対話力を育成するプログラムや、科学技術、生命、身体、教育、環境などのより具体的な問題について、調査、ワークショップ、研究会を計画・実行することができます。