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2016年度

橋本 順光 准教授

産経新聞関西版朝刊「繰り返されるパターン」の「古代ローマの逸話」にて、『アッティカの夜』に由来する物語が、『ドラえもん のび太の恐竜』に変奏されていることを指摘した。あわせて、このアンドロクレスとライオンの逸話から派生したと思われる小話が、1902年にアイルランドのコメディアンであるジョー・オゴーマンによって作られ、それが広く紹介されたことにより、日本では落語「動物園」(1910年頃)が、英国ではコッパードの「銀色のサーカス」(1927)が作られた可能性を指摘した。したがって、宇野浩二の「化物」(1920)は作者も示唆するように英語文献が材源である可能性がある一方、乱歩は『人間豹』(1935)で「銀色のサーカス」を、『ふしぎな人』(1958)では「動物園」をそれぞれ転用していると結論づけた。
(2017年2月6日)

湯浅 邦弘 教授

毎日新聞夕刊に、「懐徳堂の精神宿す35点」として、待兼山修学館で開催中の懐徳堂展の紹介記事がインタビューとともに掲載された。
(2016年12月8日)

橋本 順光 准教授

産経新聞関西版朝刊文化欄の「繰り返されるパターン メムノンの巨像」と題する記事で、明け方になると歌ったという伝説のあるエジプトの巨大な石像について、表象の変化を指摘した。膨張した空気が漏れる音が歌と誤解されたのではという仮説を、18世紀フランスのジャン・デュソーが提唱し、19世紀に定説として受け入れられたこと。へーゲルがエジプト彫刻における内面の欠如として、ノヴァーリスが詩人の隠喩として、それぞれ流布させ、ロマン派の詩文で重宝されたこと。日本では、南洋一郎の小説を筆頭に、神像などの怪音の説明として転用され、久生十蘭の『魔都』では逆に新聞社が怪音騒ぎを引き起こして部数の売り上げを画策する場面が登場すること。以上、3点を指摘した。
(2016年12月5日)

中久保 辰夫 助教

2016年10月23日に大阪大学と大阪ガスが共同開催したアカデミクッキング「作って、学んで、食べて!三度おいしいドキドキ(土器土器)考古学」の様子が時事通信より配信され、4紙に掲載された。
掲載紙:苫小牧民報、長野日報、陸奥新報、八重山毎日新聞
(2016年11月27日、12月3日など)

湯浅 邦弘 教授

読売新聞夕刊に、「懐徳堂 大阪300年の誇り」として、待兼山修学館で開催中の懐徳堂展の紹介記事がインタビューとともに掲載された。
(2016年11月14日)

橋本 順光 准教授

産経新聞関西版朝刊文化欄の「繰り返されるパターン 銀杏に魅せられて」と題する記事で、以下の3点を指摘した。
①漱石の「鐘つけば銀杏ちるなり建長寺」や「趣味の遺伝」にみられるように寺社に茂るものとされ、それゆえ怪異譚がつきものだった銀杏に、街路樹として注目したのは官僚の福羽逸人であること。
②大阪内国博で銀杏並木を提案した福羽の案は不採用となったが、死を間近にした子規が驚きつつ賛同しており、日露戦争後には東大や東京で実現し、大阪でも御堂筋で採用されたこと。
③銀杏についての感傷的な詩はゲーテに始まり、ハイデルベルクでゆかりの銀杏を見て着想したと思われる九鬼周造の詩があるが、その分裂と融合の主題はむしろRADWIMPSの「ものもらい」に受け継がれていること。
(2016年10月3日)

橋本 順光 准教授

産経新聞関西版朝刊文化欄の「繰り返されるパターン  図書館での出会い」と題する記事で、有川浩の『阪急電車』を典型とするような、図書館で同じ本を探していた二人が出会うという主題の原型は、ポーの「モルグ街の殺人」にあり、対照的に古書店の場合は取り合いにしかならないことを紀田順一郎の著作から引くことで、コミュニティの広場として図書館を再構築する昨今の試みは、人や本と出会う場所として図書館を描くこれら多くの物語と一致していることを指摘した。
(2016年8月1日)

橋本 順光 准教授

産経新聞関西版朝刊文化欄の「繰り返されるパターン フィンガーボウルの失敗談」と題する記事で、落語「本膳」と同じ失敗が映画『ひつじのショーン』(2015)にも登場することに触れて、フィンガーボウルの逸話(客の一人が指を洗う水と知らずに飲み干したため、恥をかかさぬよう主人も平然と飲んで場を収める)とともに、両者は作法への盲従をいさめている共通点を指摘した。なおフィンガーボウルの美談は、ジョージ四世が受け皿から紅茶を飲んだという逸話が原形であり、フィンガーボウルの失敗談は19世紀前半のアメリカで見られることから、1880年代に二つが結合して現在の形になったのではないかと推察した。日本では『吾輩は猫である』での紹介が有名だが、英国王についての類話は『評論の評論』誌を典拠にしていることを指摘した。
(2016年6月6日)

湯浅 邦弘 教授

中日新聞夕刊「中国の世界遺産 歴史と文化を学ぶ 大阪大学教授湯浅邦弘さん」として、
5月から中日文化センターで開講する新講座「中国の世界遺産」の紹介記事がインタビューとともに掲載された。
(2016年4月20日)

望月 太郎 教授

フジテレビ「世界でバカウケJAPAN」で、タイの日本ブームとタイ人観光客の増加について解説した。
(2016年4月17日)

橋本 順光 准教授

産経新聞関西版朝刊文化欄の「繰り返されるパターン 二度目の死」と題する記事で、「死者の命は、生者の記憶の中にある」というキケロの言葉が、アクィナスを経て、黙示録に由来する二度目の死という概念と融合した可能性を、19世紀フランスのスタニスラス・ド・ブフレールやマリー・ローランサンの「鎮静剤」などの言葉あたりから推察し、ハーンの「祖先崇拝について」とそれを読んでいたメーテルリンクの『青い鳥』の「思い出の国」との類似性を指摘した。二度目の死をめぐる日本の代表的な物語としては、福永武彦の『草の花』、萩尾望都の『トーマの心臓』、尾田栄一郎の『ワンピース』(ヒルルクの逸話)を挙げ、そのどれもが死者を回想する点で、生者の記憶の中で死者は生き続けることが確認されているという共通点を指摘した。
(2016年4月4日)