懐徳堂記念会は、懐徳堂の学術文化活動を継承し、顕彰するために設立された団体です。明治2年(1869)に閉校した旧懐徳堂を復興しようという気運が高まった明治43年(1910)、西村天囚らの呼びかけで設立されました。
翌年には、中之島公会堂において、懐徳堂の儒者たちを顕彰する記念式典を挙行し、懐徳堂貴重書の復刻刊行を行うなど、懐徳堂の復興と顕彰に努めました。
会の発起人には、高崎親章(大阪府知事)、土居通夫(大阪商業会議所会頭)、植村俊平(大阪市長)、小山健三(第三十四銀行頭取)、島村久(鴻池銀行理事)、鴻池善右衛門(鴻池銀行社主)、藤田平太郎(藤田組主)、住友吉左衛門(住友銀行社主)、鈴木馬左也(住友総理事)、上野理一(朝日新聞社主)、本山彦一(毎日新聞社主)、今井貫一(大阪府立図書館長)など、大阪の政治・経済・文化を代表する人物が名を連ね、全国から特別会員622名、普通会員1370名が加入しました。