はじめに
兵庫県川西市火打2丁目に所在する勝福寺古墳は、近畿地方でも数少ない初期の横穴式石室をもつ6世紀初頭の有力古墳として古くから知られています。大阪大学考古学研究室では、一昨年・昨年に引き続き本古墳の調査を行うこととなりました。

昨年の調査では本古墳が前方後円墳であることが確定しました(詳しくはこちらへ)。本年度の調査では前方後円墳としての形状をより詳しく明らかにすることと、昨年に前方部墳頂で検出された墓壙状ほりこみの性格を解明したいと考えております。

大阪大学の調査は科学研究費補助金による『西日本における前方後円墳消滅過程の比較研究』の一環として行います。またこれと並行して川西市教育委員会でも阪神淡路大震災による古墳への影響を把握し、保護対策を講ずるための発掘調査を行います。現場作業は地元の協力を得ながら、およそ1ヶ月間行う予定です。

このホームページでは川西市教育委員会の協力を得ながら今年の勝福寺古墳発掘調査の進行状況を毎日お伝えしていきます。これを機会に勝福寺古墳をはじめ兵庫県川西市内の遺跡、また日本考古学に興味を持っていただければ幸いです。
勝福寺古墳発掘調査