10月8日から10月13日に大阪歴史博物館・NHK大阪放送会館アトリウムにて行われた大阪大学総合学術博物館第2回企画展にブース展示として参加しました。



 展示内容は、2001年度に当埋蔵文化財調査室が調査した大阪市北区中之島所在の久留米藩大坂蔵屋敷の調査成果を中心に、埋蔵文化財調査室の活動を紹介し、調査で出土した陶磁器を展示するというものでした。

 会期中は、展示解説員を常駐させ、見学者の解説にあたりました。大阪歴史博物館とNHK大阪放送会館に挟まれるという立地の良さもあり、平日から多くの方々が、展示を見学されました。展示内容が会場と同じ大阪市内の調査成果であり、展示した遺物も江戸時代のものが中心だったので、見学者の方々にとっては身近な内容として好評で、戦前の大阪のことや自らの体験などを解説員と話し込む人もいらっしゃいました。


 また、ハンズオン展示として、久留米大坂藩蔵屋敷から出土した陶磁器類を用いた土器接合の体験コーナーをあわせて企画しました。このコーナーは、小学生に大変人気で、なかには一時間以上も土器接合に熱中し、親御さんを困らせるお子さんもいました。

 埋蔵文化財は、ともすれば最古、最大といったフレーズを強調した報道が多く、稀少さや珍奇さを強調され傾向もあります。

しかし、たとえそれがありふれた出土品であっても、身近な歴史を感じる資料として、かけがいのない経験を提供する可能性を有しています。一心不乱に土器の破片を探す子供たちの姿と接して、そのような思いを新たにしました。