日本学専修
この専修は、日本文化学、日本思想史、比較文化学、文化交流史、文化人類学、民俗学、ジェンダー論といった分野から構成されています。現代の国際的な環境のなかで日本が占める相対的な位置を自覚しながら、日本の文化・思想・歴史・社会・国際関係を、文献解読、資料調査、フィールドワークなど多様なアプローチを取り入れて、複眼的・総合的な視野から研究する専修です。既成の研究スタイルにとらわれることなく、境界横断的な視野に立ち、現代世界が直面する課題を真摯に引き受ける姿勢にもとづいて、新鮮で独創性に富んだ研究に取組むことを目標としています。学生は、対象と方法を異にする様々な講義・演習に並行的に参加しながら、各自の問題意識を研ぎ澄ましていくとともに、本講座に在籍する多くの外国人留学生と積極的に交流し刺激し合いながら、開かれた日本研究の視点を深めることが期待されます。
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教員紹介
教授 川村邦光
かわむら くにみつ 民俗学/宗教学 民俗学、宗教学、近代民衆文化論 |
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- メッセージ
- 日本とか日本人、日本文化といったことを意識したり、実感したりしたことがこれまであっただろうか。そのとき日本はどのようにイメージされただろうか。こうした“日本の発見”をあらためて振り返り、自分の日本イメージがどのように作られてきたのかを探ってほしい。さらに、かなり厄介なことではあるが、自分が意識し実感した日本あるいは自明視している日本を他者がどのようにイメージしているのかを探ることも大切である。これがアジアや世界の発見へと至る通路になるかもしれない。自らの経験と内省を通じた思索、こうした研究を私は求めたい。
- 趣味
- 花見、海見、月見、雪見。
教授 杉原達
すぎはら とおる 文化交流史/社会史 近現代日本をめぐる人の移動と文化の交流、在日朝鮮人史、中国人強制連行 |
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- メッセージ
- 経済学部2回生のときに、ドイツ書講読で、マックス・ヴェーバーの『社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」』という論文を読み衝撃を受けました。3回生からドイツ社会経済史・思想史研究の道に進み、その後、ドイツ帝国とオスマン帝国との関係を総合的に分析する社会構造史研究の立場から、『オリエントへの道――ドイツ帝国主義の社会史』を刊行しました。留学中も帰国後に論文執筆中も常に念頭にあったのは、日本とアジアとの関係でした。そこで思い切って、自分の研究テーマの重層化をはかるべく、自己流ながら、「日本」をとくにアジアとの交流と摩擦の中で相対的にとらえる方向を模索し始めました。京阪神に生まれ育ち今に至っていることもあって、自分の経験を重ねながらの在日(在阪)朝鮮人史研究は一つの柱となり、また縁あって大阪をはじめ各地に強制連行された中国人の人たちから聞き取りをしてきました。日本研究は、どのようなきっかけからでも始めることができます。自分の関心を大切に育ててほしいと願います。
- 趣味
- みゆき・よふけ・深酒(暗いかなあ)
教授 平田由美
ひらた ゆみ 日本文学・文化研究/ジェンダー研究 日本文学・文化研究、ジェンダー研究 |
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- メッセージ
- 大学の門を初めてくぐるフレッシュパースンたちに「動物園からジャングルへようこそ!」のメッセージを送ります。口を開けたら餌を入れてもらえた高校までの授業とちがって、大学という〝知のジャングル〟では、自分で狩りに出かけなければ何も手に入りません。自分のアタマで考えて、自ら行動し、その結果に責任を持つ。それって、言うほど簡単なことじゃないけど、掲げるとカッコいい目標でしょ? そんなカッコいい学生生活を送る手助けをしたいと思っています。
- 趣味
- そのムカシ、スキューバ・ダイビング。今、ヒルネ。
教授 冨山一郎
とみやま いちろう 近代日本史 沖縄の近現代について、ずっと考えています。 |
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- メッセージ
- 大学の主人公は、まちがいなく学生です。自らで考え、他者と議論し、大学の中に多様な場所を作りだしてください。既存の制度や施設を利用するのもよし、自分たちで新たに作り上げるのもいいでしょう。みなさんは、社会人予備軍でも研究者予備軍でもありません。学生だからこそ持てる既存の枠組みからの貴重な距離は、枠に向けた準備期間ではなく、枠を新たに生み出す力なのですから。老成した力の調教は、今は必要ありません。力の所在確認こそが学生の本分です。無責任に、そして自由に行動してほしいと思います。また人文学の基本は、世界に対して問いを立てることです。世界を、そう簡単には解決できない問いだらけに変えてしまうこと。妥協とごまかしに満ちた提言や代案は、年寄りに任せましょう。若い人には、思いっきり過激な問いを、世界に向けて立ててほしいと思っています。期待しています。
- 趣味
- 昔は山に登っていました。結構本格派。しかし今は、体がついてこなくなりました。
准教授 宇野田尚哉
うのだ しょうや 日本思想史 近世・近代の日本思想史。18世紀の儒家思想と1950年代の文化運動が現在の研究テーマです。 |
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- メッセージ
- 私の専門は,近世・近代の日本思想史です。もともとの研究テーマは,荻生徂徠を中心とする18世紀の儒家思想で,荻生徂徠の言語論や経書解釈の研究から出発したのですが,次第に抽象的な言説分析にあきたらなくなり,思想史と社会史の接点のようなところで歴史を叙述することはできないだろうかと考えるようになりました。その結果著すことになったのが,18世紀後半に徂徠学を受容した彦根藩士たちの思想と行動を論じた論文や,元禄期に大坂近郊在郷町の有力者はどのような書物を読みどのような思想を抱いていたのかを明らかにした論文などです。このような,ほとんど無名の人々の思想的・文化的営みからその時代を捉えかえしたいという問題意識は,近現代の問題を扱う場合も一貫していて,最近は,1950年代のサークル詩誌を収集分析して無名サークル詩人の作品から50年代像を描きなおすことはできないだろうかと考えているところです。
- 趣味
- 古本集め。最近はガリ刷りの詩誌を集めています。
准教授 北原恵
きたはら めぐみ 表象文化論/ジェンダー論/美術史論 表象文化論、美術史、ジェンダー論。最近は、戦争表象の研究に取り組んでいます。 |
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- メッセージ
- 視覚表象の社会における機能や、視線が構築する権力関係の重層的な構造分析に関心があります。芸術は、日常での当たり前の決まりごとを目に見える形にして疑問を起こさせる力を秘めていますが、同時に、世界のあちこちで続く戦争や疫病、貧困などの悲惨な状況は、文化がないから起きているのではなく、文化があるからこそ起きているという側面があります。そのような文化への認識に立脚して、わたしは日常を取り巻くビジュアル情報――たとえば、お菓子のラベルから絵画にいたるまで――を、ジェンダーやセクシュアリティ、民族、人種、階級などの視点を中心にして読み解く作業を続けてきました。ゼミや講義では、視覚文化を読み解く様々な方法を紹介し、実践しています。植民地主義や戦争表象とジェンダーがどのように関係を切り結んでいるのか、具体的に美術から映画・広告にいたるまで様々なメディアにおける視覚表象を扱います。
- 趣味
- 銭湯探索
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