倫理学専修
倫理学は、人が社会のなかで他者とともに生き、話し、行動することの意味について考える哲学の一分野です。扱われるテーマも、生命と共同体、自己と他者、科学技術、暴力、正義、感情、性、コミュニケーションなど多岐にわたります。
こうしたテーマに取り組むには、近代西洋・日本の倫理学思想史、社会哲学、文化理論の文献研究を媒介にして、読む力・考える力を身につけ、さらに実際に人やものと向かい合い、そこで問題となっていることを感じる力、異領域の学問と対話する力を養うことが大切です。
自分でじっくりと思考を深めると同時に、人々と言葉を交わしながら共同して思考を紡ぎだす。こうした倫理学専修の教育プログラムは、大学院での臨床哲学にも連結されています。大学院生とともに、対話力を育成するプログラムや、科学技術、生命、身体、教育、環境などのより具体的な問題について、調査、ワークショップ、研究会を計画・実行してみましょう。
倫理学・臨床哲学研究室へ
教員紹介
教授 中岡成文
なかおか なりふみ 倫理学/社会存在論 ヘーゲル弁証法などの近代西洋哲学、ポスト構造主義・京都学派などの現代思想 |
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- メッセージ
- 大阪大学は多くの先駆性を誇っていますが、その一つは医療の理念を語る「医学概論」を医学部においたことです。ところが、その初代担当者は、文学部のフランス哲学の教授となられた澤潟久敬(おもだか・ひさゆき)先生だったのです。哲学はこのように社会に対して、他の学問領域に対して、積極的にかかわることができるし、専門分化が進んだ現代だからこそ相互の対話のコーディネートをする務めがあるのでしょう。哲学は「深さ」を極める学問だからこそ、「広さ」を語り、実践することもできるのだと思います。
- 趣味
- 水中歩行とマンガ、ピーナツを食べること
教授 浜渦 辰二
はまうず しんじ 現象学/臨床哲学/倫理学 現象学をベースに現代社会におけるいのちとこころのケアに関わる倫理学・臨床哲学 |
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- メッセージ
- 高校2年生の時、親が『百科事典』を買ってあげようというのを断り、その代わりになぜか、当時続々と刊行されていた『世界の大思想』(河出書房)全29巻を買ってもらいました。高校時代、内容がよく理解できないまま、デカルト『方法序説』、パスカル『パンセ』などを、パラパラと眺めていました。当時私は理系クラスにいて、彼らが二人とも数学や物理学の本でも名前が出てくるので気になっていたからでしょうか。しかし、高校時代、倫理社会という科目には何の魅力も感じませんでした。実を言いますと、倫理社会のテストの時、白紙答案を出して、先生から職員室に呼び出されたことがあります。高校時代の成績表を見ると、倫理社会の成績が群を抜いて最低で、10段階評価の2でした。その私が、いまでは、倫理学の講義をするために教壇に立っています。当時の私からすれば、成績が最低の科目を自分の専門にしたことになり、信じられない話です。
- 趣味
- 最近は新聞の切り抜きとテレビ番組の録画
准教授 本間直樹
ほんま なおき 社会哲学/臨床哲学 現代哲学、哲学的対話、こどもの哲学、身体論、コミュニケーション理論に関する実践と研究 |
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- メッセージ
- 私が学部生の頃、他学部の授業に忍び込んだり、面白そうな先生を見つけては研究室を訪ね、(迷惑なことに)居座って話しこんだりしていました。哲学・倫理学には境界はなく、一つの専門分野にならずに越境し続けることがその本来のあり方です。大学院に進んでからも、心理学、社会学、生物学、教育学、音楽、映像ほか、さまざまな学問領域や諸実践に首を突っ込んできました。人は哲学することを通して思考する自由を享受します。いま、私は小学生から高齢者まで、さまざまな人たちとこの自由を分かち合う活動に身を投じています。貪欲に知識を吸収しつつ、それをすべて忘れ去ること。哲学や倫理学を専攻する人たち以外にも、哲学書を読む面白さと、知識なしに自分たちの考えだけで対話する喜びの両方を、ぜひ体験して欲しいと思います。
- 趣味
- 趣味ではなくインドネシアのガムランに長年取組んでいます。
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