埋蔵文化財調査室

豊中の「待兼山遺跡」と中之島の「蔵屋敷跡」

埋蔵文化財調査室は大学構内の建設工事に関連した文化財調査を行うために文学部・大学院文学研究科におかれています。

大阪大学石橋団地(通称:豊中キャンパス)はその全域が待兼山遺跡として遺跡台帳に登録されており、また大阪市北区にある大阪大学中之島センター付近は江戸時代の蔵屋敷が建ち並んだ場所として知られています。こうした遺跡やそこから出土する遺物は、国民の共有財産として守り活用していく義務があります。

大阪大学では、キャンパス内の文化財保護と建物計画などの調整を行うために埋蔵文化財調査委員会を設置し、文化財保護法の規定に基づいて構内の遺跡調査について協議していますが、その実際の調査を行うのが埋蔵文化財調査室です。現在、専任1名・兼任2名のスタッフで調査に当たっています。これまでに待兼山遺跡において弥生時代の集落跡・古墳を調査するなど多くの文化財の存在を確認しています。

調査研究から出土品の活用まで

現地説明会の様子また、2001年秋から2002年冬にかけて、大阪市北区中之島(大阪大学中之島センター建設予定地)において、江戸時代の久留米藩蔵屋敷跡を発掘調査しました。高層ビルに囲まれた都心部における発掘調査は4ヶ月におよび、その結果、久留米藩蔵屋敷とその隣にあった広島藩の蔵屋敷を区画する敷地境の石垣と溝、そして井戸、便所、ゴミ穴などが見つかりました。(写真:久留米藩蔵屋敷跡での現地説明会)

これまでの刊行物2002年4月からは以上の成果の分析と研究をすすめ、2003年3月にその成果をまとめた『久留米藩蔵屋敷跡?大阪大学中之島センター建設に伴う調査報告?』を発行しました。また、久留米藩蔵屋敷跡からみつかった動物の骨や貝殻の分析を進め、江戸時代の食文化の復元研究を行いました。

このような成果は、2004年3月に刊行した『埋蔵文化財調査室年報』におさめられており、今後も発掘成果を生かした研究を進め、その成果の公開や埋蔵文化財の普及啓発活動にも力を入れていく予定です。

教授 福永伸哉(兼) / 准教授 高橋照彦(兼) / 助教 寺前直人

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