Australian Agricultural Company

　1824年にロンドンのシンジケートによって結成された農業・牧畜の特権会社。資本金100万ポンドを集め、1826年オーストラリアのポート・スティーヴンズにおいて100万エーカーの土地の交付を受け、ロバート・ドーソンの指導のもと活動を始めた。しかし、オーストラリアで最大の株式を所有したジョン・マッカーサーらのマッカーサー家の人々が、その成立と運営に深く関与した。特許状によると、その設立目的はニューサウスウェールズ植民地の未開拓地の開墾と開発であった。その事業は、羊を中心とする家畜の飼育、土地の売却とリース、炭鉱開発などであったが、金鉱の開発などもこれに付け加えられた。ジョン・マッカーサーが経営権を掌握するなどして、株価は一時当初の100ポンドから8ポンドに減少した。

　藤川隆男00