エイヴォン川の川岸の、絵のように美しい肥沃なエイヴォン・ヴァリーの南端に位置する町。町は、1830年にイングランドのヨークシアにある町に由来して名づけられた。かつては、ニュンガーのアボリジナルの居住地であった。べヴァリーは古い英語で、「ビーバーの小川」‘beaver stream’という意味である。ただし、ここにはもちろんビーバーは生息していない。ロバート・デイルRobert Daleによる1830年のダーリング山地Darling Rangeを横断する探検によって、この地域はヨーロッパ人の入植者に開かれた。町の場所は1830年に公示されたが、それは西オーストラリアの中で最も早いものの1つであった。1838年に町が設立され、医官であったチャールズ・シモンズCharles Simmonsがベヴァリーと命名した。1883年にさまざまな企業連合が、アルバニーを経由して南オーストラリアへ向かう鉄道の建設を申し出た。アンソニー・ホーデンAnthony Hordernは、べヴァリーとアルバニーの区間の契約を得た。1886年にこの区間の鉄道建設作業が始り、1889年に開通した。しかし、期待したような自営農家の大規模な発展にはつながらなかった。べヴァリーは1930年代の恐慌期を、混合農業の中心地であることによって克服した。1967年に航空学博物館がオープンし、町の主な観光スポットになっている。周辺にはベヴァリーに比類するような町はない。町では、森林歩き、ゴルフ、乗馬、水泳、テニスなどが楽しめる。

　田中沙依・藤川隆男0403