イングランドのウェストモーランドにある村に因んで命名された。白人による入植以前は、Jarwadjaliのアボリジナルの居住地であった。1837年にヘンティー兄弟が住みつき、マンサム農場が設立された。1850年代には、ヴィクトリアを代表する羊繁殖地となった。町は、1840年に測量されたグレネラグGlenelg川の渡河点から成長した。ワーロック農場は1843年にコテージとして建設され、ジョージ・ロバートソンが建てた30の建物の中心として現存している。1884年に鉄道が開通。南オーストラリアへのヴィクトリア側の終着点となった。カンガルー皮の加工工場が1885年に、チーズ工場が1892年に設立された。1890年代、土地の侵食により、小麦の生産が落ち込んだ結果、酪農・精肉産業がより重要となった。メアリー・ギルモーが1902年から1912年に居住していた。ワーロック復員軍人入植計画が1958年に設立された。アボリジナルの人々が、彼らが好んだ野営地と祭礼の場所で、ボルトや釘、砂利を装填した大砲によって虐殺されたことから、街の近くにはマダリング・フラットMurdering Flatと呼ばれる場所がある。伝えられるところによると、彼らが入植者から盗んだ羊を食べたことが原因であるという。1857年までにこの地域の先住民はほぼ絶滅した。現在はグレネラグ郡の行政の中心地である。周辺では牧畜や酪農が行われている。

　津田博司・藤川隆男0503