オーストラリア辞典
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Commonwealth Grants Commission

連邦補助金委員会


 連邦政府に対する各州の特別な財政補助の要請に対して、必要な勧告を与える目的で1933年に設置された機関である。

 最初に補助金を申請した州は、南オーストラリア州(1959年までと、続いて1970年から1975年まで)、タスマニア州(1974年まで)、西オーストラリア州(1968年まで)の各州で、ヴィクトリア州、ニューサウスウェールズ州、クィーンズランド州(ただし後になって結局受けることになった)の各州は、これを受けなかった。1936年に委員会廃止の提案がなされたが、これは1938年に棄却された。1942年の統一課税制度の導入を受けて、委員会は特別補助金special grantsに対する従来の勧告とともに、租税弁済補助金additional tax reimbursement grantsに対する勧告も行い(1946年まで)、その後は特別補助金に対しての勧告を続けている。

 1959年には財政助成補助金financial assistance grantsが、租税弁済補助金tax reimbursement grantsに取って替わり、さらにそれは1976年に、所得税配分制度personal income tax sharingに取って替わられたが、その間も委員会は一貫して特別補助金に対する勧告を行い続けた。

 1973年に委員会は、財政援助に関して地方政府に勧告を行う一定の権力を獲得し、1978年にはノーザンテリトリーの、また1980年にはACTの諸問題に関して勧告を行う権力を手にした。1978年には所得税配分の割合の見直しが始まった。委員会は1972年までメルボルンに置かれ、その後キャンベラに移された。

 平野孝展00