オーストラリア辞典
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Devonport

デヴァンポート


タスマニア島中北部、マージMersey川の河口の町、ロンセストンの西98キロ、ホバートの北西278キロに位置する。
人口:22,299(1996)、21,424(1981)、10,597(1954)、3,620(1911)、532(1881)。


 町の名はイングランドのデヴァンDevonにちなんで名づけられた。1826年に初めてヨーロッパ人が入植したが、1829年にアボリジナルによって殺害され、しばらく他の入植者を遠ざけることになった。

 1851年にはトーキーTorquayの町がマージ川の東岸に造られた。1853年には西岸にフォーンビFormbyの町が造られたが、1885年に鉄道が敷かれたことから西岸が栄えることとなった。そして1890年にはこの2つの入植地はデヴァンポートとして統合された。また1854年に倉庫、波止場、灯台などの港湾設備が整えられ、同年簡易鉄道でドン川Don Riverから町の西のドンDonの小さな港へ材木が運ばれるようになった。1885年にはロンセストンからの鉄道も開通し、港は1890年代に急速に発展した。1899年にはマージ・ブラフMersey Bluffに灯台が、1902年にはマージ川にかかる橋が建設された。1953年に織物工場が建てられ、1959年にはメルボルンからのカーフェリー・ターミナルも建てられた。現在は、タスマニア島にカーフェリーで来航する観光客の玄関口となっている。また、農作物、日用品、セメント等の輸出港としても大きな役割を果たしている。

 1929年にはマージ川の絶壁にアボリジナルの洞窟が発見された。この遺跡は保護されることになり、1972年にアボリジナル文化を展示するタイアガラTiagarraアート・センターが建てられた。

 新村祐規・藤川隆男0303