オーストラリア辞典
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Huonville

ヒューオンヴィル


タスマニアの中南部、ホバートの南西38キロに位置する。
人口:1,718(1996 Huonville-Ranelagh〔ラナラー〕)、1,305(1986)、965(1966)、1,491(1961)、413(1911)。


 近くを流れるヒューオン川は、1792年にブルニー・ドントラキャストウにより、彼の副司令官であるヒューオン・デ・カーマデックHuon de Kermadec艦長にちなんで名づけられた。先住民はこの地域を訪れることはあったが、ここに定住することはなかったように思われる。1820年代から入植が始まり、ロンドンへ最初にヒューオン松が輸出されたのは1829年であった。ホバートまでの馬車路は1830年に開通した。1834年にカスル・フォーブズ湾からヒューオン川付近で土地交付が始まった。また、ヒューオンヴィルへの最初のヨーロッパ人入植者は、1840年のW.ウォルトンとT.ウォルトンであった。 1847年に建てられた彼らの家は現存している。1840年代から50年代にかけて、ポップやリンゴの生産が成功して、入植は順調に進むようになった。1864年にはロンドンへリンゴが輸出された。1869年には郵便馬車がホバートまで走るようになったが、1913年には廃止された。1876年ヒューオン川に橋がかかり南部への道が開けた。これを契機にして、町は成長し、1889年頃にようやくヒューオンヴィルの名が知られるようになった。1908年自治体に昇格し、ヒューオン松とリンゴや洋ナシを特産として発展した。現在ヒューオン地区の行政上の中心地である。周辺では現在も、果樹栽培や林業、ポップの生産が盛んである。

 藤川隆男0403