スコットランドのローン侯爵にちなんで、1871年にこの地名に変更された。それ以前は、ルティット船長にちなんで命名されたルティット湾Loutit Bayという名で知られていた。白人の入植以前は、Gadubanudのアボリジナルの居住地であった。

　1849年にウィリアム・リンジーが移り住み、浜で野営して、オトウェイ山地からの材木をジロングやメルボルンに送る船に積み込む仕事をしていた。1853年には牧場が開かれた。1869年に町は測量され、71年に区画が行われた。1874年には最初の郵便局が開業した。1879年にはローンとウィンチェルシーを結ぶ駅馬車が開業した。1880年代には大きなホテルが建つようになり、20世紀初頭には人気の行楽地になった。とりわけ1922年にグレイト・オーシャン・ロードがローンまで開通すると、観光客の数が増加し、ゲストハウスが建てられるようになった。1983年の山火事では大きな被害を受けた。

　渡部滋之0501