オーストラリア辞典
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Menindee

メニンディー


ニューサウスウェールズの中西部、シドニーの北西1,106キロ、ブロークン・ヒルの南東110キロ、ダーリング川の河畔に位置する。
人口:385(1996)、644(1954)、373(1947)、509(1933)、177(1911)、261(1881)。


 地名はアボリジナルに由来し、「卵の黄身」の意味だとされる。かつては、先住民パーカンジーPaakantji(Bagandji)の人々の居住地であった。1835年にトマス・ミッチェルがこの地を探検し、アボリジナルと衝突した。1844年にチャールズ・スタートがこの地に至り、スクオッターが続いたが、先住民の抵抗が強く、入植は進まなかった。1850年代から1860年代にかけて警察力が強化されてから、入植が急速に進展した。1853年にダーリング川の渡河地にホテルが建てられ、1856年にフランシス・カデルにより店が開設された。カデルは1859年に川を航行し、河川交通の発展を促した。ホテルや店を中心に集落が形成され、1861年に郵便局、1868年に学校が設置された。町は1863年にメニンディーとして公示された。当時の西部辺境の町の常として、町には「アフガン」のラクダ使いが住み、中国人も店を開いていた。中国人Ah Chungのパン屋は現在もアート・ギャラリーになり残っている。1919年に鉄道が開通したが、1942年まで蒸気船が運行していた。1949-1960年に灌漑計画のために作られたメニンディー湖は、灌漑やブロークン・ヒルの水の受容に応えるだけではなく、レクリエーションの場ともなっている。

 藤川隆男0403