オーストラリア辞典
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Mittagong

ミタゴング


ニューサウスウェールズ南東部、シドニーの南西109キロ、南部高地に位置する。
人口:6,088(1996)、4,266(1981)、2,621(1961)、291(1871)。


 地名はアボリジナルに由来し、小さな「山」あるいは「伴侶」などを意味するとされる。白人の入植以前は、先住民のダラウォルDharawalの居住地であった。1798年ジョン・ウィルソンがこの地を探検し、コアラとコトドリlyrebirdに関する初めての記録を残した。総督マクウォリーによる道路建設の後、1821年、ミタゴング低地への入植が始まった。1830年代、集落がナタイNattai、ニューシェフィールドNew Sheffield、フィッツロイなどのインのまわりに生まれ、1845年にはプリンス・アルバート・ホテル(現在はポプラズ・モテル)が建てられた。1848年には学校(現在の図書館)が建てられた。1833年鉄鉱石が発見され、1850年代にオーストラリアで最初の本格的製鉄所が稼働したが、1860年代に閉鎖された。ミタゴングはナタイとニューシェフィールドを合わせた町で、1867年に鉄道が開通した時に駅名に採用された。1865年、最初の教会、ウェズリー派の教会が建造され、1878年にはセント・スティーヴンズ教会が建てられた。1889年自治体となる。1899年、ビール醸造用のモールトの生産がトゥースによって始められ、現在ではニューサウスウェールズの必要量のほとんどをまかなっている。1919年ピクトンから急勾配を避ける第2の鉄道が敷かれた。第2次世界大戦中は、BHPがこの地方の鉱山から鉄鉱石を採掘した。現在、町の経済は酪農や近郊農業、牧畜、石炭の生産などに依存している。町とその周辺には古いインや教会など19世紀の建物が多く残っている。

 藤川隆男0403