この都市の名前は、アボリジナルの言語で「手」、「野営地」、「泉」という意味であるとされる。この地域は、以前はニュンガーのアボリジナルの土地であった。1836年ジョージ・フレッチャー・モーGeorge Fletcher Mooreは、この地域を探検し、モー川Moore Riverを命名した。1847年からジェームズ・クリンチは町の北東にある谷にバークシャー・ヴァリー・ホームステッドを造った。クリンチは約25年にわたってバークシャー・ヴァリーの村の建設を続けた。現在、その一部は博物館として公開されている。その後、この地域ではヨーロッパ人による入植が始まった。1894年にパースからの鉄道が開通するのにともない、入植者への土地の売却が行われた。町はその翌年に公示された。町の北部の土地の一部は、1905年にニュー・ノーシアのベネディクト修道会に売却された。修道会はアボリジナルの労働力を用いて1913年まで活動を続けた。1908年にこのタウンは公示された。また、第2次世界大戦時には軍の基地が設けられた。連邦政府が日本軍に対する最終防衛線としてブリスベンとモーラを結ぶ線（ブリズベン・ライン）を考えていたことでも知られている。現在、周辺の地域は小麦ベルトになっており、羊毛の生産も盛んである。

　藤川隆男0403