オーストラリア辞典
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Morwell

モーウェル


ヴィクトリアの中南部、メルボルンの南東150キロに位置する。
人口:13,823(1996)、16,491(1981)、16,853(1971)、9,040(1954)、2,951(1947)、600(1891)。


 地名は、アボリジナルの言葉で「毛に覆われたポッサム」を意味する、morwillieに由来する。また別の説によると、イングランドのMorwellhamに由来するとされる。もとはガナイGanayのアボリジナルの居住地であった。初期にはメアリーヴェイルMaryvaleとして知られ、名前は1888年に変更された。モーウェル川には1840年にポール・ストレズレキーが到達した。1844年に牧場の建設が始まり、村は1861年に設立され、ウォルハラWalhalla金山とタンジル金山の補給基地として成長した。町の発展は鉄道によって加速した。セイルからの鉄道は1877年に開通し、メルボルンからの鉄道は1879 年に開通した。タウンの土地は1876年に測量され、1878年に区画は売却された。1873年にモーウェル川で褐炭が発見された。グレート・モーウェル炭坑会社は1889年に操業を開始し、練炭工場を建設した。しかし、工場はたった5年しか続かなかった。

 農業と森林に依存した経済から、石炭に依存した経済への転換は20世紀に入って起こり、町の本格的な拡大が始まった。褐炭の露天掘りは1916年に州立電気委員会によって始められた。モーウェルの石炭は1924年からヤローン発電所で使われた。練炭工場は1920年代の初期に建設された。メアリーヴェイルパルプ・製紙工場は、森林や安価な燃料を目当てに、1939年に町の北方で開業した。より大きな露天炭田と練炭工場は1949年に開業した。メルボルンや他の中心地への都市ガスは、1956年からギップスランド大陸棚産の天然ガスがこれに取って替わる1969年まで、モーウェル工場で褐炭から生産された。モーウェル発電所は1958-62年に建設された。新しい練炭工場は1960年に開業した。ヘイゼルウッド発電所は1971年に開業した。これにより1,600メガワットの発電力が達成された。チャーチルChurchillという新しいタウンが、増加した労働者を住まわせるために町の南に建設された。その人口は4,882(1996)、4,796(1981)、2,416(1971)である。パワーワークス・ヴィジター・センターは石炭と発電の博物館であり、炭坑などへのツアーもここから出発する。

 真水晃・藤川隆男0403