オーストラリア辞典
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Narrandera

ナランデラ


ニューサウスウェールズ中南部、シドニーの南西556キロ、マランビジー川北岸の町に位置する。
人口:4,678(1996)、5,013(1981)、4,119(1933)、2,888(1911)、1,142(1881)、142(1871)。


 町の名はアボリジナルに由来し、「トカゲの場所」あるいは「つかまえたエリマキトカゲ」を意味する。1829年にチャールズ・スタートの探検が行われたのが、ヨーロッパ人がこの地域に足を踏み入れた最初である。それ以前はウィラージューリーのアボリジナルの居住地であった。白人の入植は1839年に始まった。ナランデラ牧場は1848年に設置され、1859年から翌年に測量が行われた。1863年に村として公示されている。この頃小説家T.A.ブラウンは、牧場のマネージャーとしてこの地域で働き、小説を書き始めた。1868年にロイアル・メイル・ホテルがオープンし、1879年に国教会の教会が造られた。また1881年の鉄道開通後、第1次世界大戦まで、鉄道の乗換駅として、内陸港として、リヴェリーナRiverinaで最も重要なタウンとなった。1890年までに冷凍工場が建設され、シドニーへ肉類を輸出するようになる。1899年に設置された下水道は、ニューサウスウェールズの地方都市としては2番目であった。1885年自治体となり、1960年郡に統合されている。20世紀初頭の稠密殖民の展開により、ナランデラは地域のサーヴィス・センターになった。また、マランジビー川の灌漑計画は、農業生産物の多様化を可能にした。

 現在のナランデラは、在来及び外来の巨大な木々をその特徴とする、地域のサーヴィス・センターである。有名なブッシュ・バラッドの作者、ジョン・オブライエンこと、パット・ハーティガン神父が、1920年代から30年間、メルズ教会の神父を務めたことでも知られている。

 藤川隆男0303