ノーマントン川沿いに位置する町。町の名前も川に由来する。ノーマントン川はストークスによって、ブラック・ダイアモンド号のキャプテン・ノーマンにちなんで命名されたといわれる。かつてこの地域に居住していたのは、Kurtjarのアボリジナルであった。1867年にウィリアム・ランズバラWilliam Landsboroughがノーマントン川を探索し、この地に町を建設することを決めた。「ガルフ熱」の生存者たちがバークタウンBurketownからこの地に移住してきた。フリンダーズ川とクロンカリー川沿いにある牧場のための港として知られるようになる。クロイドンCroydonでのゴールドラッシュのために、1890年代に人口がピークとなり約3,000人を数えた。クロンカリーへ続く鉄道建設が計画されたが、結局クロイドンまでしか建設されず、1889年に開通した。 1907年にクロイドンの金脈が枯渇して以降、鉄道の利用客は減少していった。しかし、現在も運行されている。ノーマントン川河口のカランバKarumbaは、1965年以降エビ漁を中心とする漁港として有名になった。このエビ漁が町の経済を支え、20世紀前半に減少し続けていた人口は再び増加に転じた。近年は観光業も盛んになりつつある。

　三木一太朗・藤川隆男0303