オーストラリア辞典
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Nyngan

ニンガン


ニューサウスウェールズ中央部の都市。シドニーの北西約600キロに位置する。
人口:2,240(1996)、2,485(1981)、2,584(1966)、1,355(1891)。


 地名はアボリジナルに由来し、「ムラサキガイ」あるいは「大型ザリガニ」の意味とされる。測量官助手のディクソンが1833年に近くを通過している。 1835年に探検家トマス・ミッチェルにより、ニンガンは「長い池」という意味でも記録されているが、その意味については議論が多い。町はボウガンBogan川に位置し、放羊地帯のサーヴィス・センターとなっている。 もとはニャンバーNgiyambaaのアボリジナルの居住地であった。1840年代に最初のヨーロッパ人が定住。しかし、1842年には、おそらく大規模なアボリジナルの虐殺が起こり、1845年に政府は放牧地のライセンスを取り消した。 1866年には警察署が建てられ、測量が行われた。ダボウ=バーク間の鉄道建設中の1882年にタウンとなったが、1883年に鉄道が開通した結果、建設にかかわった多くの人口が地域から流出した。 1891年には自治体となった。政府の実験農場が1910年に設立されている。町は洪水が多いことで知られ、1990年には町の大部分が水没した。「洪水の都」と呼ばれている。他方、恒常的に水が不足しており、1942年にマクウォリー川から62キロの運河が建設されてようやく、安定した水の供給を受けられるようになった。現在、周辺地域は牧畜地帯になっている。

 松田真00