オーストラリア辞典
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Quorn

クウォーン


南オーストラリア中東部、アデレイドの北334キロに位置する。
人口:1,038(1996)、1,049(1981)、566(1961)、1,502(1911)、540(1881)。


 フリンダーズ山脈the Flinders Rangesのふもとにたたずむ古い鉄道の町で、カナカ・クウォーンKanyaka-Quorn地方行政区域に属する。名前はイギリスのレスターシアのクゥオウンドンにちなんでつけられた。白人の入植以前はNukunuのアボリジナルの居住地であった。1850年代に放羊家たちが入植を行い、1878年に測量され、土地の売却が行われた。また当時の南オーストラリアにおける小麦粉ブームに触発され、1878年クウォーン製粉所が建設された。しかしたび重なる干ばつに苦しめられた。1879年北にあるピチー・リチー峠Pichi Richi Passを通過する狭軌の鉄道が開通し、町は重要な鉄道の中心地になった。鉄道は1957年に閉鎖され、1974年に動く博物館として再開された。1891年築のタウン・ホール、前述の製粉所、1878年築のオーストラル・ホテル、82年築の聖ガブリエル教会など美しい建物が残り、多くの映画に町は登場している。現在の町は小麦と羊毛を生産する周辺地域のサーヴィス・センターになっている。

 西海孝龍・藤川隆男0203