地名はラテン語でスズを意味するstannumと中世英語の村を意味するthropが結合されたものである。白人の入植以前はバンジャラングのアボリジナルの居住地であった。

　この地域を最初に探検したのは、アラン・カニンガムであり、その30年後の1857年に入植が始まった。スタンソープの地域は1868年の土地法により開放された。1871-1872年にかけてコート・ポット・クリークQuart Pot Creekとその支流付近でスズが発見された。沖積層採鉱は豊かな産出量に恵まれたが、1873年にはピークを迎えた。しかし採掘はその後も続き、最近になって機械化されたことで復活している。1872年にはダイアモンドもスプリング・クリークで発見されている。1873年、中国人鉱夫の流入に反対する抗議集会が開かれた。

　鉄道は1881年に開通し、その後も拡張のために多くの労働者が鉄道建設に従事した。連邦首相のヒューズは、1917年、徴兵制度について鉄道の駅で演説しようとしたが、それに反対する駅長が列車を走らせたので、ヒューズは走って追いかける必要があった。第2次世界大戦後以降には、イタリア人捕虜を含むイタリア人人口が増加し、果物栽培に従事するようになった。800ｍを超える高地に位置するこの町は、クィーンズランドで最も気温の低い地域の1つであり、積雪を記録することもある。この気候を利用した果物の栽培が盛んであり、モモやスモモ、アンズ、ナシ、リンゴ、ブドウなどの生産が行われている。町の博物館は、地方のものとしては良質の展示物をそろえている。

　中島花子0902