オーストラリア辞典
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St Helens

セント・へレンズ


タスマニア北東部、ホバートから北東へ253キロに位置する。
人口:1,776(1996,セント・ヘレンズとスティーグリッツStieglitz)、1,005(1981)、681(1961)、815(1954)、257(1881)。


 セント・へレンズは、東海岸の観光と漁業の町である。とりわけイセエビ漁が盛んである。その名前はイングランドのマージーサイドにあるバラにちなんで名づけられた。この地域を最初に探検したのは、トバイアス・ファーノウである。1773年に調査し、セント・ヘレンズ・ポイントを命名した。町のあるジョージ湾George Bayは、19世紀初頭に捕鯨基地として使われており、1830年に最初の土地の交付が行われた。アボリジナルの労働力を用いたアザラシ猟も行われていた。1870年代には、ロウターLottahなどのスズが港を通じて輸出され、中国人鉱夫が多く流入した。また1870年代にはようやく陸上交通が始まるが、スズ鉱脈がその埋蔵量を低下させていくとともに、スズの輸出は衰え、第2次世界大戦以降はリゾート地や漁業の中心地として発展した。1970年以降パルプ材の輸出が始まった。

 西海孝龍・藤川隆男0303