Tanamiという名称は、この町の北東部に広がる砂漠タナマイにある大きな岩穴に由来している。この砂漠は、テナント・クリークの西方に位置する砂漠で、野生動物の保護区となっている。砂漠の大部分は、刺状の葉をもつ雑草スパイナフェクスspinifexと砂の平原から成り立っており、東はスチュアート・ハイウェイに接している。周辺には、ワールビリーWarlbiriやンガルディ、カルタンガルールのアボリジナルの人々が居住している。1900年に金が発見されるまでは、ほとんど調査の及ばなかった地域であったが、1907年からは、小規模ではあるが豊かな鉱山都市となり、1908-11年には採掘地帯に200人に達する鉱夫がいた。しかし、多くの鉱夫が、軽い熱射病や、アボリジナルとの争いで死んだ。1932年に、グラニッツで短期的なゴールドラッシュが見られた。C.H.チャップマンは、ボーリング調査によって水を発見し、すべての借地権を獲得し、1953年に資産を売り切るまで一財産を築いた。タナマイ砂漠野生動物保護地区の所有権は、1980年代初めに、その土地のアボリジナルに返還された。

　石川美帆0502