オーストラリア辞典
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Taroom

タルーム


クィーンズランド、ブリスベンの北西464キロに位置する。
人口:662(1996)、688(1981)、438(1933)、63(1861)。


 タルームという名前はライムの木という意味のアボリジナルの言葉である。以前はボナーズ・ノブBonner's Nobとして知られていた。ヨーロッパ人による入植以前はYimanのアボリジナルの居住地であった。1844年にライカートがこの地を訪れ、川沿いに宿営地ができはじめ、1856年には郵便局のある小さな町が誕生した。1861-65年にかけて、クィーンズランド移民協会のもと、アイルランド人入植者が大量にこの地に流入した。また、中国人入植者も流入した。立法評議会の初代の議長であるチャールズ・ニコルソンや初代のクィーンズランド首相であるロバート・ハーバートはこの地域出身である。

 1911年にはクィーンズランド州西部のアボリジナルの大半がこの地の居留地に集められた。土地整備が行われ、1963年には110,000ヘクタールもの土地が牧羊と冬季の穀物栽培地として整えられた。また、この地は石炭が豊富に埋蔵されていることでも知られている。

 1857年には近くのホーネット・バンク牧場で10人の入植者が殺され、その後、アボリジナルのみさかいのない虐殺が行われたことでも有名である。アボジリナルのジョッキーは競馬場で殺され、女性の1人は町のメイン・ストリートで射殺された。町の中心部に、ライカートがL.L.44とイニシアルを刻んだ記念樹が残っている。ただし、イニシアル自体はもう消えている。

 中島花子0902