オーストラリア辞典
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Thursday Island

木曜島、サーズデイ・アイランド


クィーンズランド北端部、トレス海峡諸島Torres Strait Islandsの主要な島。
人口:2,483(1996)、2,646(1986)、2,283(1981)、2,551(1966)。


 命名した人物にはジェームズ・クック、ウィリアム・ブライ、海軍士官オーウェン・スタンリーOwen Stanleyなど諸説あるが、いずれの人物であるにせよ、水曜島や金曜島を命名した人物と一致すると思われる。現地の人々はこれをワイペンWaipenと呼び、現在の正式な名称となっている。1872年5月30日、オーストラリア本土から、60マイル(97キロ)以内に位置する、木曜島を含む島々がクィーンズランド植民地に併合された。1877年にヨーロッパ人の行政の中心が木曜島にサマセットから移された。1883年までに200を超える真珠船が活動し、1,500人に及ぶ労働者の宿泊地として発展した。1948年から1950年代半ばまでCSIROが真珠の研究所を運営していたが、真珠産業は1970年の伝染病により荒廃した。ロシアの侵略の恐れから1891年から翌年にかけて、要塞が建設された。その跡が現在もバッテリー・ポイントBattery Pointに残っている。主要産業は漁業である。住民は先住民だけではなく、真珠のダイバーとしてきた日本人やマレー人などとの混血の人々も多く、島には日本人墓地が存在する。

 田中穣1002