大阪大学西洋史学研究室

トップページ > INFORMATION > 学習情報 > 現在のページ

研究会・学術・学習情報info

卒業論文審査基準

2011年7月改訂
大阪大学文学部西洋史学専修

Ⅰ.基準の骨子

1)  卒業論文の目的は、本専修の教育目標に則り、     
  1. ①批判的思考能力の涵養
  2.     
  3. ②外国語能力の養成
  4.     
   に置き、これを充足しているか否かを審査の基準とする。

2)  個別指導を充実する。

3)  本基準は、卒業論文合格の最低限基準であり、学生はこれを越える論文を
   作成するよう努力することが望ましい。
   とくに大学院進学を考える学生は、この点に十分注意することが必要である。


Ⅱ.批判的思考能力に関する基準

 これを以下の5点に分けて審査する。
  1. ①問題発見能力
  2. ②情報収集能力
  3. ③情報分析能力
  4. ④総合力
  5. ⑤表現能力
①問題発見能力の基準

  1. 論文のテーマを明確に定式化できているかどうか。
    仮説自体は独創的なものでなくてもよい。
  2. そのテーマがなぜ論文に取りあげる必要があるのかが説明できているか。
    これを述べるためには、ある程度は研究史に立ち入らざるをえない。
②情報収集能力の基準

  1. 設定したテーマを論じるに必要な文献を調査・収集しているか。
    ◆史料の使用は絶対条件とはしないが、使用することが望ましい。
  2. 外国語文献については、下記のⅢを参照のこと。
③情報分析能力の基準

  1. 仮説の論証に向けて脇道に逸れずに、収集された事実を分析しているか。
  2. 事実の分析に、独断や知識不足に基づく飛躍や陥穽はないか。
④総合力の基準

  1. 論文が全体として、仮説の論証という方向に沿ってまとまっているか。
⑤表現能力の基準

  1. 文意が通っているか。全体の論旨が通っているか。
  2. 自分の文章と、既存研究文献の文章の区別がついているか。
  3. 必要な注が付されているか。
  4. 概念を使用する場合、それを十分理解しているか。
    論文中の表記に関しては、口頭試問でこれを確認することがある。

Ⅲ.外国語能力の養成に関する基準

  1. 外国語文献を書籍1冊(あるいは、論文5本程度)以上利用しているか。
  2. 非英語圏国の歴史をテーマとする場合、当該国語文献の利用は絶対条件としない。
    ◆ただし、当該国語文献の利用はきわめて望ましい。
外国語文献の利用を確認するため、口頭試問でこれに関する質問をすることがある。


Ⅳ 卒業論文予備発表の日程

1) 3年生12月ごろ
  1. 事前にレポートを提出し、問題設定について発表する(日本語の文献のみで構わない)。
  2. 発表10-15分、指導15-20分
2) 4年生5月ごろ
  1. 事前にレポートを提出し、当日はそれにもとづいて発表する。
  2. 発表20-25分、指導15-20分
3) 4年生10月ごろ
  1. 事前にレポートを提出し、当日はそれにもとづいて発表する。
  2. 発表20-25分、指導15-20分