大阪大学西洋史学研究室

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栗原 麻子 (大阪大学大学院文学研究科 教授)

専門

古代ギリシア史

研究テーマ

古代ギリシア社会史。法廷弁論を史料とする社会的結合関係の研究。
古代ギリシア史の研究蓄積のなかで、とくに中心をなしてきたのはアテナイ史でした。 文献史料をつかっているかぎり、このうえ新しい仕事などできないのではないか、 残っているのは枝葉末節の詰まらない穴埋め仕事だけではないか、と思われるほどに、 どのテーマにも19世紀以来の研究史があります。でも、手あかにまみれた史料から、 新しい時代像を導き出すこともできるのです。歴史学は、事実発掘だけでなく問題発掘的な側面を併せ持っているからです。 アッティカ法廷弁論は、そのような、再発見されるべき史料の一つであり、市民たちの日常的な人的紐帯のありかたは、 そのような、発掘された問題の一つです。

メッセージ

自分たちにとって西洋とはいったいなんなのか。 ということを考えようとすると、最後は、西洋の源流とみなされる、ギリシア・ローマ世界にいきついてしまいます。 時間的にも空間的にも広大な西洋史の世界のなかに、みずからを位置づけてみるのも、自分探しのひとつの方法かもしれません。

            

追加情報

主な研究業績

    論文・研究ノート
    1. 栗原麻子「前四世紀アテナイの親族関係 イサイオスの法廷弁論を中心として」『史林』76-4、平成5年。
    2. 栗原麻子「古典期アテナイにおけるフィリアと共同体『何人でも欲するもの』による訴追について」『史林』78-4、平成7年。
    3. 北村(栗原)麻子「ポリス社会におけるプライヴェート・イニシアティヴ J・ハンターとD・コーエンの議論をめぐる覚書」『奈良史学』(奈良大学史学会)第15号、平成9年、34-68ページ。
    4. 北村麻子「古典期アテナイにおけるフィリアと共同体 法廷弁論にみる親族・ヘタイレイア・国家」(博士学位論文・京都大学)、平成10年3月。
    5. 栗原麻子「獲得されるものとしての親族関係  前4世紀におけるソロンの遺言の法の運用をめぐって」、歴史学研究会編『地中海世界史 5 社会的結合と民衆運動』青木書店、平成11年。
    6. 栗原麻子「紀元前415年のアンドキデス」『西洋古典学研究』(日本西洋古典学会)第48号、平成12年。
    7. 栗原麻子「アルケダモスについての覚書」『奈良史学』(奈良大学史学会)第20号、平成14年。
    8. Asako Kurihara, 'Personal Enmity in Attic Forensic Speeches', Classical Quarterly 53-2, 2003.
    9. Asako Kurihara, '"Quiet Athenian" and Civic Identity', in: Takashi Minamikawa (ed.), Material Culture, Mentality and Historical Identity in the Ancient World: Understandding the Celts, Greeks, Romans and the Modern Europeans, Kyoto, 2004.
    10. 栗原麻子「アッティカ碑文における官職者と私人についての予備的考察」『奈良大学総合研究所所報』第13号、平成15年。
    11. 栗原麻子「アプラグモシュネ(消極主義)と市民性 リュシアスの法廷弁論を中心として」『待兼山論叢 史学編』第41巻、平成19年。
    12. 栗原麻子「「思い出さない」誓いをめぐって-前403年アテナイにおける和解儀礼」『古代文化』、第62巻、平成22年。
    13. 栗原麻子「前4世紀アテナイにおける通婚禁止令とアポロドロス弁論の女たち」『西洋古代史研究』10、平成22年。
    14. 栗原麻子「古典期アテナイにおける互酬的秩序―課題と展望―」『パブリック・ヒストリー』9、平成25年。
    15. Asako Kurihara, 'Pity and Charis in the Classical Athenian Courts', Japan Studies in Classical Antiquity, (The Classical Society of Japan) vol. 2, 2014.
    16. 栗原麻子「アッティカ民衆法廷における報復のレトリック : リュクルゴス『レオクラテス弾劾』を中心にして」『西洋史研究』43号、平成26年。
    17. 17. 栗原麻子「民主制下アテナイにおける「おんな男(ホ・ギュンニス)」と「男のなかの男たる女(ヘ・アンドレイオタテ)」『西洋古代史研究』14、平成26年。
    著書
    1. 歴史学研究会編『地中海世界史第5巻 社会的結合と民衆運動』(青木書店)、平成11年(第1章「獲得されるものとしての親族関係 前4世紀におけるソロンの遺言の法の運用をめぐって」32-63ページを担当)。
    2. 奈良大学文学部世界遺産コース編『世界遺産と都市』(風媒社)、平成13年(「パルテノン 歴史のなかの存在」91-102ページを担当)。
    3. 南川高志・山辺規子共編著『西洋史入門 古代・中世編』ミネルヴァ書房、平成18年(「古代ギリシアの社会と生活」37-46ページを担当)。
    翻訳
    1. G・デュビイ、M・ペロー監修、シュミット=パンテル編『女の歴史 古代』(藤原書店)、平成12年(クローディーヌ・ルデュック「どんなふうに女を贈与するのか? ギリシアにおける結婚(紀元前9-4世紀)」第1巻375-466ページの翻訳を担当)。
    2. 浦野聡他編著『古代文字資料の中心性と周縁性』(春秋社)(エレイヌ・マシューズ「古典古代世界におけるギリシア人と名前 伝統と革新」147-184ページの翻訳を担当)、平成18年。
    3. リナ・ルビンスタイン、ジョナサン・パウエル「古代ギリシア世界における集団弁論と弁護」『阪大法学』第64巻第5号。
    書評
    1. 栗原麻子「P. Millett, Lending and Borrowing in Ancient Athens, 1991」『西洋古典学研究』(日本西洋古典学会)41、平成5年。
    2. 栗原麻子・小林功・桑山由文「藤縄謙三編『ギリシア文化の遺産』、1993年」『史林』77-4、平成6年。
    3. 栗原麻子「A. L. Boegelhold & A. C. Scafuro (eds.), Athenian Identity and Civic Ideology, 1994」『西洋古典学研究』(日本西洋古典学会)44、平成8年。
    4. 栗原麻子「橋場弦『丘のうえの民主政 古代アテナイの実験』、1997年」『古代文化』(古代学協会)第51巻第3号、平成11年。
    5. 栗原麻子「Lene Rubinstein, Litigation and Cooperation, 2000」『西洋古代史研究』(京都大学大学院文学研究科西洋史学研究室)第3巻、平成15年。
    6. 栗原麻子「中井義明著『古代ギリシア史における帝国と都市 ペルシア・アテナイ・スパルタ』」『社会経済史学』(社会経済史学会)72-2、平成18年。
    7. 栗原麻子「三宅正樹著『文明と時間』」『西洋史学』(日本西洋史学会)227、平成19年。
    8. 栗原麻子「R. Parker, Polytheism and Athenian Society (Oxford, 2005)」『西洋古典学研究』55、平成20年。
    9. 栗原麻子「佐藤昇 紀元前四世紀アテナイの対外交渉と贈収賄」『法制史研究』58、平成21年。
    10. 栗原麻子「回顧と展望(2008年の歴史学会) 古代 ギリシア」『史学雑誌』第118巻第5号、平成21年。
    11. 栗原麻子「橋場弦著『賄賂と民主政--美徳から犯罪へ』」『西洋史学』第238号、平成22年。
    12. 栗原麻子・桑山由文「桜井万里子・師尾晶子編『古代地中海世界のダイナミズム-空間・ネットワーク・文化の交錯-』」『史学雑誌』(史学会)121-6、平成24年。
    13. 栗原麻子「Gabriel Herman (ed.), Stability and Crisis in the Athenian Democracy」『西洋古典学研究』(日本西洋古典学会)、平成25年。
    紹介・その他
    1. 栗原麻子「(紹介)桜井万里子著『古代ギリシアの女たち アテナイの現実と夢』」『西洋史学』(日本西洋史学会)171、平成5年。
    2. 栗原麻子「古典期アテナイの食卓から」『アウローラ』(21世紀の関西を考える会)13、平成10年。
    3. 栗原麻子「女の歴史によせて ギリシア史の視点から」、藤原書店編集部編『歴史の中のジェンダー』(藤原書店)、平成13年6月(『女の歴史 - 古代』第2巻巻末コメントを再収)。
    4. 栗原麻子「イサイオスの嘘について 法廷弁論における事実と説得のあいだ」『(科学研究費補助金研究成果報告 研究代表者 葛西康徳)古代ギリシア・ローマにおける法学と弁論術に関する法制史的総合研究』、平成16年。
    5. Asako Kurihara, "Civic Values, Post-Colonialism, and the Use of Classical Antiquity (古典古代をめぐる座標軸),"『近代ヨーロッパにおける人文主義の継承と変容 政治文化・古典研究・大学』、平成17年。
    6. 栗原麻子『古典期アテナイにおける復讐と刑罰』(科学研究費補助金成果報告書 研究代表者 栗原麻子)、平成18年。
    7. 栗原麻子「母の嘆き」『国家・共同体・家における〈母〉機能の意義と変遷‐〈男〉を育てる〈女〉の比較文化史‐』(科学研究費成果報告書、2006~2008年度、 研究代表者 神戸大学 高田京比子)、平成21年。
    8. 栗原麻子(編)『東地中海周辺域における都市共同体と儀礼』(科学研究費成果報告書、2006~2008年度、 研究代表者 栗原麻子)、平成21年。
    9. 栗原麻子「特輯『ギリシア・ローマ世界における都市と帝国の儀礼』に寄せて」『古代文化』62巻、1号、平成22年。
    10. 栗原麻子「古代ギリシアの同性愛」『ジェンダー史叢書 権力と身体』明石書店、平成23年。
    11. 栗原麻子「ソシアビリテ論と紛争研究の接点をめぐって (特集 社会秩序と互酬性)」『パブリック・ヒストリー』(大阪大学西洋史学会)第9号、平成24年。

コンタクト

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