研究室だより (2014.4.〜9.)
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多賀良寛(D2, 日本学術振興会特別研究員)、ベトナム・ハノイにて在外研究中(2014.7.1)

 本研究室博士後期課程の多賀良寛が、本年度の4月からベトナム・ハノイで在外研究に従事している。今回の滞在は、日本学術振興会の特別研究員に認められた在外研究制度を活用したものである。

 在外研究の主目的は、19世紀のベトナムを支配した阮朝の社会経済史に関する漢文史料の収集と、ベトナム語の研修である。受け入れ機関のハノイ国家大学・ベトナム学開発科学院はベトナムにおける地域研究の中心であり、本研究室の桃木至朗教授をはじめ、日本人研究者とも密接な協力関係にある。

 現在はハンノム研究院、第一国家公文書館 、国家図書館等で史料調査を進めており、日本では閲覧できなかった大量の史料に囲まれ、充実した研究生活を送っている。最終帰国予定は来年の3月であるが、在外研究をさらに実り多いものにするべく、引き続き調査に全力を傾注していきたい。(T.Y)

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大阪大学歴史教育研究会(編)『市民のための世界史』(大阪大学出版会)刊行(2014.5.1)

 桃木至朗教授を代表とする大阪大学歴史教育研究会から、大学教養課程用歴史教科書『市民のための世界史』(大阪大学出版会、2014年4月)が刊行された。本書は科学研究費「最新の研究成果にもとづく大学教養課程用世界史教科書の作成」(2011-2013年)の成果であり、また歴史教育研究会がこれまで積み重ねてきた成果の集大成でもある。

 大阪大学では、2006年に表面化した世界史未履修問題に対応すべく、2007年度より大学教養課程において史学系教員による講義「市民のための世界史」を開講してきた。本書の執筆者はその講義を担当してきた教員であり、東洋史研究室関係者からは桃木至朗教授、荒川正晴教授、坂尻彰宏准教授(大阪大学全学教育推進機構所属)が加わっている。本書は細かな年代や固有名詞を極力廃し、大学レベルの大づかみな世界史を理解することを目的としている。要を得た簡明な記述はもちろん、随所にコラムや読者への問いかけなどが含まれ、教科書としても教養書としても興味深いものとなっている。

ぜひ本書を手にとって、歴史学の最前線に触れてもらいたい。(I. T.)

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新歓遠足・コンパ(2014.4.17)
集合写真
集合写真

 4月17日(木)、東洋史研究室の新歓遠足と新歓コンパが行われた。本年度は舞子の孫文記念館と三宮の神戸海洋博物館及び神戸ムスリムモスクの見学を行った。

 孫文記念館では日本における孫文の足跡を示す数々の展示物を拝見し、また神戸海洋博物館でも阪大東洋史研究室が力を入れている「海域アジア史」とも関わる時代を問わない展示を見学することが出来た。  普段は中々することのないモスクの見学など珍しい経験をすることのできた学生は先輩・後輩の壁を超え仲良く遠足を楽しんでいる様子であった。

 遠足後は元町のペルシア料理屋にて新歓コンパが行われた。舞子・三宮と長時間歩いたメンバーは若干の疲れを見せていたが、珍しいペルシア料理のバイキングが始まると一気に列に並び舌鼓を打っていた。

 留学生を含めて例年に無い数の新入生を迎えた今年は新入生の自己紹介にも時間がかかったが、例年通り先輩・教員から新入生への質問タイムも行われ、新入生の新たな一面を発見することとなった。新入生も先輩・教員の普段見せることのない一面を垣間見ることが出来たのではないだろうか。また新入生自己紹介の最後には本年度より新たな研究室助教となった岡田助教の挨拶が行われ、これもまた数々のツッコミを呼んだ。

 新入生はこれを機として研究室に慣れ親しんでくれることを期待する。(O. Y.)

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新年度ガイダンス(2014.4.4)

 4月4日、毎年恒例の東洋史研究室ガイダンスがおこなわれた。本年度は、学部2回生7名と研究生4名、特別研究学生1名が研究室の一員に新たに加わったほか、博士後期課程に1名、博士前期課程に4名が内部進学した。

 なお本年度は非常勤講師として、森安孝夫先生(古代トルコ学)、佐藤貴保先生(西夏史)、赤木崇敏先生(敦煌・吐魯番学)、鈴木宏節先生(唐代史)、上田新也先生(近世ベトナム史)、岡田友和先生(仏領インドシナ史)をお招きしている。(Y.K.)

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大阪大学大学院・文学研究科・東洋史学研究室