グローバル日本研究国際シンポジウム

開く日本・閉じる日本 —「人間移動学」事始め—

はじめに

「人の移動」は現在のグローバルな社会で最も注目される話題であり課題であると同時に、歴史を通じて観察される現象です。戦争や災害からの避難、経済的要因による移民、産業構造の変化に伴う国内の人口移動、留学、国際結婚から巡礼や余暇の旅行まで、人は常に境界を越えて移動してきました。そうした現象は様々な学問分野で、それぞれの視点から研究の対象とされてきました。グローバル化の波にさらされている今日の日本社会にとって、これらの学問的知見を集約し、そこから教訓を引き出すことは緊急の課題です。文学研究科は、大阪大学文系部局と海外の協定大学等の協力を得て、「人の移動」をキーワードとして、時代や学問領域を越えて本テーマと関連する研究をしている日本研究者が成果を共有し、今後の学際的共同研究の可能性を探る場として、本国際シンポジウムを計画しました。

日程

2016年3月23日(水)〜 24日(木)

場所

大阪大学豊中キャンパスΣホール(地図の27)

プログラム

* 24日午後のスケジュールに変更がありました。ご注意ください。

3月23日(水)

09:00 - 09:30 - 受付 -
09:30 - 09:40 挨拶 和田章男(大阪大学文学研究科長)
09:40 - 10:20 西鶴文学における移動 ー移動する社会を反映する小説 ストリューブ・ダニエル
10:20 - 11:00 他者の言語で書くこと ー張赫宙論 下境真由美
11:00 - 11:20 - 休憩 -
11:20 - 12:00 太宰治『惜別』論 ー魯迅と〈留学〉ー 斎藤理生
12:00 - 12:40 宋元代中国に渡った日本の禅僧 ー留学支援の仕組みと渡海のリスクー 中村翼
12:40 - 14:00 - 昼食 -
14:00 - 14:40 日本における縁辺地域からの人口流出と地域属性 ー山村と炭鉱閉山地域の二事例についてー 堤研二
14:40 - 15:20 絹・綿・女工:近代日本の結核罹患 花島誠人・友部謙一
15:20 - 15:40 - 休憩 -
15:40 - 16:20 満洲へ渡った女性たち ー日露戦争後の国際的「婦人救済」活動とその背景 林葉子

3月24日(木)

09:00 - 09:30 コリアにルーツを持つ子どものことばとアイデンティティ 金素譽 *
09:30 - 10:00 国境を越える子の扶養 ーハーグ国際私法会議扶養料の国際的な回収に関する条約についてー 馮茜 *
10:00 - 10:30 19世紀後期日本の農村部における生業と人口移動 東野将伸 *
10:30 - 11:00 7世紀後半の斑鳩造像における亡命百済人の影響 鏡山智子 *
11:00 - 11:10 - 休憩 -
11:10 - 11:50 国際結婚・離婚をめぐる法的課題 長田真里
11:50 - 12:30 日本における国際離婚:旧ソ連出身女性と日本人男性の事例から キム・ヴィクトリヤ
12:30 - 14:00 - 昼食 -
14:00 - 14:40 日本における多文化共生再考:人の移動から見る移民・難民 安藤由香里
14:40 - 15:20 日本の新移民 ー国際比較からみた政策と現実の乖離ー ダヴィッデ・キアヴァッチ
15:20 - 15:40 - 休憩 -
15:40 - 16:20
(キャンセル)
Responses of Germany and Japan to the Syrian Refugee Crisis: Comparative Analysis of Policies and Practices ジュード・ラル・フェルナンド
16:20 - 17:00
15:40 - 16:20
人の移動の非合法化:人身売買と密入国取り締まりの脱構築 アレクサンドリア・J・イネス
17:00 - 17:30
16:20 - 16:50
全体討議 ストリューブ・ダニエル、長田真里、ダヴィッデ・キアヴァッチ、司会:堤研二
17:30 - 17:35
16:50 - 16:55
最後の挨拶 金水敏(大阪大学文学研究科副研究科長)

注:発表者の * マークは大学院生を表します

協力:大阪大学人間科学研究科、法学研究科、経済学研究科、言語文化研究科、国際公共政策研究科、未来共生イノベーター博士課程プログラム、フランス国立東洋言語文化大学、パリ・ディドロ大学、ハイデルベルク大学、イースト・アングリア大学、トリニティ・カレッジ・ダブリン