グローバル日本研究国際シンポジウム

開く日本・閉じる日本 —「人間移動学」事始め—

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日本における多文化共生再考:人の移動から見る移民・難民

安藤由香里(大阪大学)

2015年は人の移動を考えるうえで重要な年である。内戦等で自分の国を離れざるを得ない者、より良い生活を求め移動する者、その双方をあわせて大きな人の移動の波が起っている。ヨーロッパでは、第二次世界大戦以来最大の移民危機に直面しているといわれ、相当数の難民も含まれている。また、日本においても認定申請者数が1982年の難民認定制度創設以来、過去最高であった。しかし、日本における移民・難民の数は他国に比べて圧倒的に少ない。グローバル化の波にともなって日本で多文化共生が主張されるようになってからそれなりの時間が経つにもかかわらずなぜか。本報告では他国のグッドプラクティス、欧州評議会の多文化共生プログラムの取組みを紹介しながら、日本の課題を浮き彫りにする。

略歴

安藤由香里(あんどうゆかり)。大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任助教。研究分野は国際難民法、国際人権法。主要研究テーマは、拷問や非人道的な取扱いを受ける者の送還を禁止する国際人権条約上の追放送還禁止原則。日本政府スーダン住民投票監視国際平和協力隊監視員として南部スーダン住民投票監視団に参加し、内閣府国際平和協力本部事務局研究員を経て2011年より現職。