ナダールについて


ナダールのカリカチュール

Nadar (Félix Tounachon, dit)1820-1910

 写真家、デッサン画家、作家、そして気球乗り。
 リヨンからパリに出て医学を学ぶが、すぐに放棄して文学を志し、ナダールの筆名で小説や劇評を書き始める。1849年『喜劇評』誌Reuvu comique、『笑いのための小新聞』Petit Journal pour rireを発刊。また写真用のアトリエを持ち、1854年以降、『ナダールの殿堂』Panthéon Nadarの題のもとに、当代の著名人の肖像写真を発表する。テオフィール・ゴーチエ、アレクサンドル・デュマ、ラシェル、ジョルジュ・サンド、サラ・ベルナール等。
 1858年、気球上から写真を撮り始め、1863年には「巨人号」Le Géantを製造、何度も飛行を体験し、『巨人号の記録』Les Mémoires du Géant(1864)でそのことを語っている。気球に熱中し、「空気より重たい」という概念の最も熱烈な信奉者の一人であった。1874年カプサン通りのアトリエにおいて、最初の印象派展を開く。ナダールは回想録を残している。『私が写真家だった頃』Quand j'étais phtograhe(1900)

Petit Robert IIより


参考文献

フェリックス、ポール・ナダール『パリの肖像:ナダール写真集』立凪書房 1985
ポール・ナダール『ベル・エポック:ナダール写真集』立凪書房 1985
フェリックス・ナダール『私は写真家である』大野多加志、橋本克己編訳 筑摩叢書 1990



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