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<記憶>のリテラシー
今回の研究会(カルチュラル・トラジェクトリー)では、「カルチュラル・タイフーン2015」(今年の6月13、14日に開催)へ向けて、〈記憶〉にフォーカスを当て、皆さんと⼀緒に考えていきたい。何かを読むとき、書くとき、(計算しながら)話すとき、聞くとき、私たちは〈記憶〉に大きく依存している。また、私たちが過去を振り返り、未来へ目を向けるときも〈記憶〉が大きな⼀つの判断材料となっている。そして、個人から集団へと〈記憶〉の階層は様々で、複雑に絡み合い、ときには「歴史問題」へと発展する場合もある。〈記憶〉に対し私たちはどのような態度をとるべきなのか、また、そもそも〈記憶〉とは何なのか、〈記憶〉という言葉によって何を語ることができるのか。〈記憶〉をめぐる議論を活発に、そして自由に行いたい。
詳細チラシは
こちら
1. 講演 (15:10~16:00)
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霜鳥慶邦(しもとり よしくに)
大阪大学大学院言語文化研究科 准教授
「戦跡をめぐる、記憶をめぐる ーー ベルギーのイーペルと大戦100周年」
2014-18年は、第⼀次世界大戦100周年という歴史的時期にあたる。大戦に関与した国々では、大戦の歴史的理解と今日的意義をめぐってアカデミズムの内外でさまざまな動きが進行中である。本発表は、大戦の激戦地であったベルギーのイーペルという小さな街を舞台とする。大戦100周年を迎えている現在、この街には、例年以上に多くの人びとが訪れている。本発表では、現在と大戦当時を時間的に往復しながら、さらにイーペルとその周辺の風景、戦跡、墓地、記念碑、ミュージアムをめぐりながら、記憶の継承、復興、多数の死者・行方不明者の追悼、文学、(ダーク・)ツーリズムといったテーマについて論じてみたい。ちなみに、発表で直接言及する予定はないが、これらのテーマを通して、1.17と3.11を体験した現在の日本に生きるわたしたち自身との何らかのつながりが浮かび上がってくるかもしれない。
2. コメント (16:15~16:45)
- 大山友佳(大阪大学大学院言語文化研究科 博士前期課程)
- 安保夏絵(大阪大学大学院言語文化研究科 博士前期課程)
3.議論 (16:45~17:30)
- 司会:日下宗大(大阪大学大学院文学研究科 修士課程)
カルチュラル・タイフーンとは
カルチュラル・タイフーン(文化台風)は、既存の学会やシンポジウムの形式や制度にとらわれず、さまざまな立場の人々がお互いにフラットな関係のもと発表や対話や表現活動をおこなうため、2003年より毎年、開催されてきました。その目的は、大学内外の研究者、社会活動や社会運動に関わる実践者、さまざまな領域で活躍しているアーティストたちが、専門分野の垣根を越え、文化と政治にかかわる課題にたいして自由な意見交換と創造的な表現活動を行う場を作り上げることにあります。カルチュラル・タイフーンは、第1回大会の準備会議の折に、実際に台風が襲来した逸話にちなんで命名されました。「台風」は、予測を超えた猛威を振るうこともあるし、移動しながらさまざまなエネルギーを吸いあげ、吐きだし、予想しえない軌道を描いて去っていくものです。いずれにせよ、それはなにかしらの痕跡を残すでしょうし、新しい出会いを生みだすこともあるでしょう。まさにこの「台風」のイメージこそ、「カルチュラル・タイフーン」の活動がイメージしつづけてきたものです。(以上、カルチュラル・スタディーズ学会ホームページより)
カルチュラル・タイフーン2015大会サイトは こちら
項目 | 内容 |
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日時 |
2015年2月21日
15時00分 から 17時30分 まで |
会場 | 大阪大学豊中キャンパス:文法経済学部本館1階 中庭会議室 |
イベントURL | http://www.cultural-typhoon.com/2015/kansai/index.html |
連絡先名称 | 大阪大学文学研究科文化動態論共同研究室・日下(くさか) |
連絡先電話番号 | 06ー6850-6548 |
主催者 | カルチュラル・タイフーン2015関西連合 |
補足事項 | 参加自由・申込不要 |