重建懐徳堂の顕彰事業

中井終子関係資料のデジタルアーカイブ

中井木菟麻呂・終子兄妹

江戸時代の懐徳堂学主を代々務めた中井家に関わる貴重資料は、その後、子孫の中井木菟(つぐ)麻呂(まろ)・終子(しゅうこ)に託され、懐徳堂記念会を経て、現在、大阪大学の所管となっています。また、終子が梅花高等女学校(現・梅花女子大)で教鞭を執ったことから、その関係資料は、梅花学園にも保存されています。
そこで、2016年に重建懐徳堂竣工100周年を迎える懐徳堂記念会と、2018年に創立140周年を迎える梅花学園とが協力し、梅花女子大学学園資料室所蔵資料の内、「写真」数十枚と「終子日記・手帳」類(11点、計6000頁)のデジタルアーカイブ化を推進し、重建懐徳堂にゆかりの深い中井木菟麻呂・終子の顕彰に努めることになりました。

デジタルアーカイブに関連したシンポジウムを開催

デジタルアーカイブに関連したシンポジウム
デジタルアーカイブ化の作業は2015年と2016年の2回に分けて行っています。そして、それに関連してたシンポジウムも開催しました。
【シンポジウム1】2015年12月5日開催
梅花女子大学所蔵中井終子日記を通して探る「懐徳堂研究と女子教育の揺籃期」
【シンポジウム2】2017年1月22日開催
梅花女子大学所蔵中井終子日記を通して探るvol.2「懐徳堂研究と女学生文化」

WEBコンテンツ「中井終子日記」を公開

WEBコンテンツ「中井終子日記」
「WEB懐徳堂」(http://kaitokudo.jp/navi/index.html)に「中井終子日記」(2016年3月公開・2017年1月追加公開)と題したコンテンツを作成、日記の一部を公開しました。

記念シンポジウムの開催

2016年、重建懐徳堂に的を絞ったシンポジウムを開催しました。
基本的には学術シンポジウムですが、重建懐徳堂の模型や貴重資料の一部を展示したり、記念会の一般会員や関係企業の方にも出席しやすいテーマを設定し、より多くの方に参加して頂きました。
2016年10月29日に開催された第132回秋季講座「よりよく生きるために」では、大阪大学総合学術博物館待兼山修学館で開催していた懐徳堂展「大阪の誇り―懐徳堂の美と学問」の連携講座で、講座終了後、希望者を博物館まで引率し、展示解説も行いました。

第132回秋季講座(第2部シンポジウム) 展示解説(懐徳堂展)

参加者の声

シンポジウムに参加された方の感想を一部ご紹介します。
  • 中国の死生観の一 部を知ることができた。
  • 儒教の葬祭儀礼が良く分かった。
  • 仏教との儀礼の違いが良く理解できた。
  • 専門家による分かりやすい講演が聞けたことはとても勉強になった。
  • 日常何気なくやっていること、それらが儒教と関係が深いことを知って大変参考になった。
  • 難しい話を、身近な具体例を挙げてわかり易く説明していただき、勉強になった。

『懐徳堂事典』増補改訂版の刊行助成

『懐徳堂事典』増補改訂版

2001年に刊行された『懐徳堂事典』は、懐徳堂研究の最も重要な参考書となっています。
しかし、刊行から15年が経ち、その後の研究に大きな進展がありました。特に重建懐徳堂期については、『懐徳堂事典』に項目が立っていない情報がたくさんあります。
そこで、2016年10月21日に、これらを大幅に加筆した増補改訂版の刊行を行いました。

懐徳堂記念会の広報活動

懐徳堂記念会HPリニューアル

2000年に開設した懐徳堂記念会のホームページは、年々充実してきましたが、記念会創立100周年事業(2010年)頃から情報量が膨大となり、階層構造が複雑になりました。
そこで、この度利用者の方がより使いやすい形にホームページをリニューアルしました。

中井木菟麻呂・終子兄妹

『懐徳』の特別編成

2017年度発行の『懐徳』を特別編成し、通常号の内容に加えて、重建懐徳堂100周年記念のページ、記念事業の成果などを盛り込みました。

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