オーストラリア辞典
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Groote Eylandt

グルート島、グルート・アイランド


ノーザンテリトリー北東部、カーペンタリア湾に浮かぶ東西約50キロ南北約60キロの島、アーネムランドの東に位置する。
人口:アルヤングーラ(アリエングーラ)Alyangula 1,231(1996)、1,181(1981);アングールグーAngurugu 717(1996)、597(1981)。


 この名称はオランダ語の大きな島を意味し、1644年にタスマンが名づけた。より早くには、1623年にジャン・カーステンツJan Carstenzが探検している。1803年には、マシュー・フリンダーズが周航の途上で訪れた。インドネシア方面からの漁師もナマコ漁のためにこの島に訪れており、1907年にオーストラリア政府が禁止するまで、彼らの来航は続いた。

 1921年に、アボリジナル居留区がつくられ、ミッションが置かれたが、現在は島全域がアボリジナルのアニンディリャクヮAnindilyakwaの所有地となっている。

 島の中心地はアルヤングーラAlyangula、アングールグーAngurugu、アンバカンバUmbakumba(人口:391(1996))であるが、1963年アングールグー近くでマンガンが発見され、1965年にBHPの出資により、ジェムコGemco社が採掘を開始した。翌年にはベル・ベイBell Bayへ最初の輸送がなされている。1972年には工場が建設された。現在マンガンは主に日本、ヨーロッパ、アメリカに輸出されており、年間200万トンものマンガン生産量は、世界の約10パーセントを占めている。

 志方光・藤川隆男0203