ウォルゲットはバーワン川とナモイ川の合流点に位置し、牧畜と農業に適した土地である。町の名は、かつてアボリジナルのニャンバーNgiyambaa（Ngiyampaa）の土地で、タカの1種にアボリジナルがつけた名前walkarrに由来する。ウィンゲイトWingateあるいはウォラナWarrenaとも呼ばれた。この地域の北ではカミラロイのアボリジナルと入植者の対立が続いたが、先住民警察の導入によって、アボリジナルの抵抗は1850年までに押さえこまれた。1851年に、郵便局が建てられる。1859年にタウンが建設された。警察とホテルが1860年に建てられた。1861年に外輪船の航行が始まった。1860年代、牧牛に胸膜肺炎が蔓延し、結果として羊が導入された。この後、1890年まで、ウォルゲットは繁栄の時代に入り、銀行や学校、病院などが建設された。アボリジナル居留地が1889年に設置された。1908年に鉄道が開通した。1864年と1890年に大規模な洪水が起こった。牧畜地域のサーヴィス・センターであるが、町ではアボリジナルとヨーロッパ系住民の対立が続いている。

　藤井秀明・藤川隆男0803