第三章 ヨーロッパ人、どんどん来たる  アジア人もやってくる


 【ヨーロッパ人やってくる、アジア人もやってくる】

Eアメリカの独立後、罪人の流刑地を失っていたイギリスは、1788年1月26日フィリップ総督率いるイギリス船団がポート・ジャクソン湾に上陸、入植地はシドニーと名付けられた。ここに本格的な入植が始まることとなる



アメリカはイギリスと戦争をして、その末に独立を達成したのね。

(*1783年アメリカはイギリスから独立を承認される)



Fこの日、1月26日は現在、オーストラリア国籍を取得した人を祝うイベント、国歌斉唱が行われるオーストラリアデイという祝祭日になっている。
一方先住民アボリジニにとって、この日は苦難の歴史の始まりであり、その後虐殺等の迫害を受けることとなる。
   



【ヨーロッパ人の植民拡大 連邦、白豪主義、アジア人の流入】


G食料をはじめとする生活必需品の欠如や天然痘で進まなかった植民地建設は羊毛の生産で一気に拡大。さらに囚人だけでなく、自由移民の入植も始まった。







H1829年には英国による正式な領有宣言が出され、同年ウエスタン・オーストラリア(WA)の植民地建設が始まった。1836年にはアデレードで囚人を用いない入植が始まり、サウス・オーストラリア(SA)植民地が成立した。
1830年〜50年の間に羊毛の輸出量が飛躍的に発展し、それはニューサウスウェールズ(NSW)植民地政府の分化と拡大をもたらした。1851年のヴィクトリア(VIC)植民地、1859年のブリスベンを首都とするクイーンズランド(QLD)植民地と、相次いで設立された。


イギリスでは18世紀後半から「産業革命」が始まっていた。それはゆくゆくは木綿を原料とする商品を作っていくことになるんだけど、最初は「羊毛」を使った毛織物だったんだ。また、産業革命では木綿や羊毛などで布をつくったりする「軽」工業から「重」工業への移行が進んでいく。機械もどんどん発展していってそれを動かすエネルギー源も水蒸気などから「石炭」に変わっていくんだ。



Iさらなる白人達の流入がゴールドラッシュによってもたらされた。1851年アメリカカリフォルニアのゴールドラッシュに乗じて、オーストラリアにも金があるという噂が広まり、ヨーロッパ、アメリカ、中国などから大量の移民入植者が殺到。人口が飛躍的に増大していくことになる。











Jこの大量の移民流入の中で、白人達は低賃金で働く中国人移民に脅威を覚える。これを背景に、白人を優先し、アジア系移住者を排除する「白豪主義」が推進されていく。




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