2003年7月29日(火) 掘削・精査・清掃

各トレンチで掘削が進められ、古墳の墳丘形態を明らかにするうえで重要な手がかりを得つつある。

前庭部トレンチ
前庭部トレンチは、羨道(横穴式石室の玄室部分と外を繋ぐ通路)の入り口付近に設けられたトレンチである。このトレンチでは羨道を含めた墳丘の作られ方の解明を目指して掘削し、精査している。

上:前庭部出土の須恵器(坏蓋)
今日は古墳の築造時期を知る上で重要な遺物が出土した。
右の写真は、前庭部トレンチ出土の須恵器の破片である(上図)。これは坏蓋と呼ばれるもの(下図)で、形の変遷によって年代を決めることができる。

下:坏蓋の写真
(青丸印は今回出土した部分)

突然の雨で
慌ただしく撤収をしている様子
午後の作業中に突然雨が降り出したのでいつもより一時間ほど早く作業を終了し、宿舎に撤収した。
まとめ

今日は突然の雨により作業が中断してしまった。前庭部トレンチでは人頭大の礫群が検出されており、その性格の解明が重要な課題となっている。