• 授業紹介

    講義(横道) 古代・中世美学

    アイデアという言葉の由来をご存知でしょうか? 古代の哲学者プラトンは永遠不変の真理を言い表すためにこの言葉を用いました。 ポエムという言葉の由来をご存知でしょうか? 古代ギリシャ・ローマにおいて詩は最も格式高い芸術で、アリストテレスの『詩学』は文芸復興以降の芸術理論に多大な影響を及ぼしました。 一点透視図法の遠近法は、本来は写実のためではなく、目に見えない神が目に見える人間になるというキリストの神秘を表現するために発明されました。 おそらくみなさんにあまり馴染みのない古代から中世にかけての西洋思想は、じつのところ、現代のわたしたちの価値観になおも痕跡を残しているのです。 この授業では、古代・中世の美学思想が現代世界にどのような意義を持ちうるかを学ぶと同時に、美学という学問がどのように活用できるかをみなさんに知ってもらうため、さまざまなジャンルの芸術作品を取りあげていくつもりです。