2024年秋の研修旅行にいってきました!
私たち大阪大学考古学研究室は、2024年10月29日から30日にかけて、鳥取方面へ1泊2日の研修旅行へ行った。
最初の目的地は鳥取市青谷にある青谷上寺地遺跡である。この遺跡は2000年以降発掘調査がおこなわれ、2024年に史跡公園が開園した注目度の高い弥生時代の拠点集落である。当時の風景を再現した公園の風景に一同心が安らいだほか、学習施設では遺物の多様さや残存状態の良さ、美術品のように展示された様子に非常に驚かされた。また収蔵庫の見学ではその整理された様子や遺物の扱いなどから、多くを学ぶことができた。
続いて訪れたのは、湯梨浜町羽合にある馬ノ山古墳群である。なだらかな山道を登り訪れた馬ノ山4号墳は、木の伐採が行われたばかりで墳丘の形が非常によく分かり、その規模を体感した。その後は同町の宮内狐塚古墳を訪れた。東郷湖周辺に多く見られる古墳の一つを見ることで、古墳時代の東伯地域における在地権力を体感した。
その後私たちは倉吉市のホテルに到着し、夕食に舌鼓を打つ者、たくさんのお土産を買う者、新鮮な白バラ牛乳を味わう者、研究室の仲間との交流を楽しむ者など、思い思いの夜を過ごした。
2日目の最初に向かったのは湯梨浜町羽合歴史民俗資料館である。ここでは主に長瀬高浜遺跡についての展示を見学した。沿岸部の砂地にある弥生時代から古墳時代にかけて営まれた長瀬高浜遺跡から出土した多くの埴輪や管玉、埋葬施設が展示されており、非常に特殊な遺跡であることが分かった。また長瀬高浜遺跡について発信しているYouTubeチャンネルをご紹介いただき、魅力的な内容やキャラクターを楽しむことができた。
続いて長瀬高浜遺跡の発掘現場を見学させていただいた。砂地という特殊な土壌かつ広大な調査区での発掘作業は非常に新鮮であり、遺物が取り出される様子やたくさんの作業員の方々の繊細な作業に、発掘における多くの注意点などを学んだ。
昼食は日本海を一望できる道の駅で新鮮な海鮮を味わった。
今回の旅行最後の目的地は、大山町にあるむきばんだ史跡公園である。ここは弥生時代の集落遺跡である妻木晩田遺跡を整備したもので、日本海をのぞむ雄大な景観とともに四隅突出型墳丘墓や環濠などの特徴を学んだ。また園内に多く再現された竪穴住居は、その構造や内部の様子、遺構などを含めて見学し、弥生時代の住環境についてより一層理解を深めることができた。
今回の旅行を通して、鳥取地域の遺跡や古墳、考古学的様相を学ぶことができただけでなく、研究室の学生同士での交流も多く生まれた。今回得られた様々な知見や交流を、今後の研究室生活にも活かしていきたい。(文責:Ue)