大学院での研究について

研究室紹介

大阪大学大学院人文学研究科人文学専攻グローバルヒストリー・地理学コース西洋史学専門分野(この名を覚えるまで数年かかります)では、西洋に関するさまざまな研究が行えます。 専任の教員には、古代史担当の栗原、中世史担当の中谷、近世史担当の見瀬、近現代史担当の前川がおり、栗原は社会的結合関係、中谷は法実践の歴史を、見瀬は外国人政策や国籍概念を研究対象とし、前川はイギリス帝国史や歴史認識問題を専門としています。 とりわけ、博士前期課程(修士課程)の学生には、最善の研究環境でしょう。博士後期課程への進学を考えている学生は、研究領域の特性を考慮する必要があると思いますが、日本で最も優れた西洋史の研究機関のひとつであることは間違いがありません。

大学院での学びと研究環境

残念なことですが、日本の大学院の多くで、同じ大学の学部出身者を優遇する傾向があります。 また、他校へ人材が流れるのを妨げるために、露骨に学生の囲い込みをする大学もあります。西洋史学研究室ではそのようなことはありません。 他校から来た学生も、大阪大学の学部から進学した学生も、無差別に扱われます。また、本人の適正に合わせた進路の相談が行われます。 大阪大学の西洋史学研究室では、個人ひとりひとりの能力を適切にのばす努力を大切にしています。 個人の能力を伸ばす環境は、日本の他の西洋史学研究室に決して劣ることはありません。 学際交流も活発で、国内外問わず有名な研究者が続々と訪れ、研究報告を行っています。

研究発表・出版の機会

『パブリック・ヒストリー』という雑誌をDTPという手法で出版し、研究室の全員に発表の機会を設けています。 また、ワークショップ西洋史・大阪を毎年開催し、他の大学院からの報告者とともに、報告の場を設けています。 さらに、大学院の授業で講読する本が翻訳として出版されたり、研究会の出版する本への参加の機会があったり、教員の主催する研究会に参加することで、出版への機会が生まれたりと、 大阪大学の西洋史学研究室には、プロの西洋史研究者として活躍する機会、そこにつながる道が、ごろごろところがっています。 海外での研究発表に教員と出かけることもあるし、国内の国際会議への参加の機会もあるでしょう。一流の研究者への道は、大阪大学・西洋史学研究室に落ちています。

進路とキャリア

高等学校の教員を目指している人には、大学院博士前期課程(修士課程)での勉強を勧めています。 私学の進学校では、高等学校の教育に多くの場合、大学院の出身者を求める傾向が強まっており、また、生涯賃金を考慮すると、修士課程を修めているほうが有利になるからです。 そのうえ、大学院在籍中から、常勤の教員として私学で勤務する人も現れてきています。 とりわけ、将来の進路として、大学院後期課程進学か、教員かに、迷いがある人は、修士課程で勉強して、研究が自分に向くかどうか試してください。 学部段階では簡単には判断できません。修士課程から一般企業に就職する学生も多くなっています。 中高教員、地方公務員、東証一部上場企業などが就職先になっています。学部を卒業して、研究者か、一般企業での就職かに迷いがある人も、大阪大学の西洋史を受験してみてください。 多くの大学の大学院には博士課程はあっても研究職への道はありません。研究者になれるかどうかを試そうとしても、試せないのです。

入試・試験について

西洋史の試験は難しそうに見えます。実際、教員にもわからない問題もあります。「これ何」と聞くか、恥ずかしいときは、こっそり調べます。 試験はできないところを見るためのものではありません。大学院レベルの最小限の学力と、伸ばせそうなところを見つけるためにあります。試験と面接では、私には「このような能力がある」と、すぐれた側面をアピールしてください。

奨学金と研究環境

奨学金の制度は改悪になって、その返還の圧力が研究者志望の人にはかかるようになっています。これは悪いニュースです。 他方、学術振興会の研究員になれれば、博士課程から生活費・研究費が保証され、これまで考えられなかったような好条件で勉学ができます。 博士課程を終えても、同じ道があります。研究のできる人間、能力のある人間、将来を見据えて準備を怠らない人間にとっては、天国のような環境です。 自信のある人間は、研究者への道を進んでください。大学も大学の職も、消滅することはありません。才覚は必要です。でも、研究者としての才覚なんて、しれたものです。

お問い合わせ

西洋史の研究に本格的に取り組みたいと望んでおられる皆さん、一度、西洋史学研究室にお見えになってください。遠方の方でしたら、メールや電話でお問い合わせ下さい。

社会人大学院生を目指す方へ

学位論文リスト

歴史・地理教育インターンシップ

大阪大学大学院人文学研究科人文学専攻グローバルヒストリー・地理学コースでは、関西大学高等部および神戸大学付属中等学校とインターンシップ協定を結び、探究学習を実地に体験できます。

在学生の声

グローバルヒストリー・地理学コースを経験しての声を集めました。

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