古墳が造られた時代

古墳が造られた時代

西暦3世紀中頃、邪馬台国の女王卑弥呼(ひみこ)が亡くなったとされる時期、近畿地方の大和(奈良県)を中心に、瀬戸内海沿岸にかけて前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)という「かぎ穴」に似た形をもつ巨大な墓(古墳)が造られるようになりました。古墳時代(こふんじだい)の幕開けです。

古墳時代は弥生時代と奈良時代のあいだにあって、日本列島がはじめて国家としてのまとまりを形成していった時代です。この時代、日本列島の各地では約8万基ともいわれる膨大な数の古墳が築造されました。

激動する時代の中で、数々の発見があった野中古墳がどのように位置づけられるのかという点について、学んでゆきましょう。


『史跡五色塚古墳 小壺古墳』 (神戸市教育委員会、2006年刊行)より転載しました。