研究室だより (2016.4.〜)
目次

東洋史追いコン(2017.3.22)
追いコン
集合写真

3月22日、東洋史研究室の追いコンが行われた。今年度、東洋史研究室からは学部生6名、博士前期課程5名、博士後期課程1名の合計12名が卒業・修了した。追いコンでは、卒業・修了生と今年度で退任する岡田助教がそれぞれに東洋史での思い出を述べ、その次に在校生代表と各教員が送別の言葉を贈った。今後、彼らはそれぞれ別の進路を歩むことになる。東洋史研究室での経験が、少しでも彼らの人生の糧になるならば、これに勝る幸いはないだろう。

(S. E)

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片山剛教授、編著書出版(2017.2.28)
追いコン

片山剛教授編『近代東アジア土地調査事業研究』(大阪大学出版会、2017年2月)が出版された。

 本書は、科学研究費「1930年代広東省土地調査冊の整理・分析と活用」(2005-2008年度)および同「中国における土地領有の慣習的構造と土地制度近代化の試み」(2011-2014年度)らによる調査研究の成果である。南京・台北・米国での調査において得られた史料を用い、近代東アジアにおける測量技術の移転や、国民政府期の南京において行われた土地調査事業などについて論じている。また、従来の近代中国研究ではあまり活用されてこなかった地理空間情報を、本格的に活用しており、研究手法面でも見るべきものとなっている。

 本研究室からは片山教授・田口宏二朗准教授が執筆し、研究室OBの大坪慶之・山本一・荒木遥介氏も執筆している。

(F.S.)

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博士論文公開審査(2017.2.2,13)

多賀良寛(博士後期課程)「阮朝治下ベトナムにおける国家統合と貨幣経済」と布和氏(桜花学園大学学芸学部・准教授)「近代の琉球問題と清国」の博士論文公開審査が、それぞれ2月2日(木)と13日(月)に行われた。まず申請者が論文概要を述べた後(約30分)、主査(約30分)、次いで副査(各10〜15分)が試問・コメントし、最後にフロアからの質疑が為された。布和氏の公開審査には、本学日本史学講座の飯塚一幸教授に副査としてご臨席を賜った。また、遠方からも多くご臨席を賜り、活発な議論が交わされた。

(E. S)

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秋季ソフトボール大会(2016.11.7)
試合中の風景
試合後の集合写真

11月7日、猪名川の河川敷グラウンドにて秋季ソフトボール大会が開催された。今回の大会は、全4チームの総当たり戦形式で行われた。東洋史は準優勝だった。試合の模様は詳細については『続ソフトボール実録長編』二〇一六年秋之條をご覧頂きたい。

(E. S)

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八木啓俊(博士前期課程)、第53回野尻湖クリルタイ(日本アルタイ学会)にて発表(2016.7.15)

7月15日から18日まで、長野県信濃町の藤屋旅館において、第53回野尻湖クリルタイ(日本アルタイ学会)が開催された。本学からは、博士前期課程の中井勇人、八木啓俊、学部生の武井悠介の三名が参加した。八木は「ティムール朝の宴会とその機能」と題する発表を行い、ティムール朝の宴会には、支配者としての権威を高め、君臣の強固な紐帯を形成・維持する機能があったことを指摘した。

(Y. H)

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岡田雅志(助教)・多賀良寛(博士後期後期課程)・遠藤総史(博士後期課程)、東南アジア学会第95回研究大会にて研究発表(2016.6.5)

6月4日から5日にかけて、大阪大学豊中キャンパスにおいて、東南アジア学会第96回研究大会が開催された。この大会では、本研究室の桃木至朗教授が大会準備委員長としてホストを務め、大会初日に開会の辞を述べたほか、2日目においてパネル発表「高校世界史における東南アジア関係用語の厳選」を行った。また本研究室からは、岡田雅志(助教)・多賀良寛(博士後期)・遠藤総史(博士後期)が以下のように自由研究発表を行った。

岡田は「ベトナム北部山地の首長権力と鉱産資源―18-19世紀のトゥロン鉱山における銅生産と流通を中心に―」というタイトルで報告を行った。報告では、ベトナム北部山地における鉱産資源生産と流通に現地の首長権力がどのように関与したのか、また鉱山開発が現地社会にどのような変容を生んだのかを、国家、商業ネットワークとの関係及び環境変化や移民増大といった背景と併せて考察した。

多賀は「阮朝治下ベトナムにおける産物税の問題―別納戸を中心として」というタイトルで報告を行った。報告では、森林物産や海産物、手工業製品などに対して賦課される産物税が18-19世紀のベトナムでいかに展開したかを分析するとともに、産物税の担い手について、阮朝の設定した「別納」というカテゴリに着目して論じた。また国家による物資調達システムとして産物税をとらえ、これを国家による物資買い上げ制度である和買と比較し、両者の共通点・相違点について検討した。さらに産物税制度運用の通時的な趨勢として、19世紀前半にかけて産物税の賦課対象となる別納民が整理されてゆき、国家の物資調達に占める和買の重要性が高まっていったことを明らかにした。

遠藤は「貢納からみた宋朝の天下秩序ー宋朝の天下理念と東南アジアー」というタイトルで報告を行った。報告ではまず、近年の東部ユーラシア論を背景に中央アジア史が中心となって主導してきた、「宋代中国」の相対化とそれに伴う新たな中華世界史の描き出しに関する議論を念頭に置きつつ、その一連の議論のなかで無視されてきた東南アジア・中国西南史の研究成果をそこに組み込むことで、東部ユーラシア論とは異なる角度から10〜13世紀の中華世界史を描きだせるという、東南アジア・中国西南史が宋代中国史に対してもつ重要な可能性を提示した。その上で、最近の中国史における「天下」に関する議論を踏まえつつ、宋代の朝貢の一部が「進奉」と記録される現象と朝貢使節に対する授官に注目し、宋代の朝貢が宋朝の天下理念を実態で結合するための天下秩序としての貢納活動であると論じた。

(E. S)

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春季ソフトボール大会(2016.5.3)
試合中の風景
試合中の風景

5月3日、猪名川の河川敷グラウンドにて春季ソフトボール大会が開催され、晴天の下研究室メンバーが爽やかな汗を流した。今回の大会は、全5チームの総当たり戦形式で行われた。東洋史は日本史戦と西洋史戦を落としたが、結果的には準優勝で大会を終えた。試合の模様は詳細については『続ソフトボール実録長編』二〇一六年春之條をご覧頂きたい。(E. S)

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新入生歓迎遠足(2016.4.14)

4月14日、東洋史研究室の新入生歓迎遠足および歓迎会が実施された。今年の遠足の行き先は京都府宇治市で、源氏物語ミュージアムと平等院鳳凰堂が主な見学先であった。源氏物語ミュージアムでは宇治十帖を中心とした展示を見学し、平安時代の世界観に浸ることができた。平等院鳳凰堂は2014年に平成の大改修を終え、壮麗な姿が復元された。平等院鳳凰堂の内部拝観では国宝の阿弥陀如来坐象を拝観し、その後は平等院ミュージアムを見学した。

また、遠足後の歓迎会は梅田のビュッフェ形式のイタリア料理店にて行われた。新入生に事前に回答してもらっていたアンケートをもとにした自己紹介では、先輩や教員からの質問が殺到したが、新入生達は怯むことなく受け答えをしていた。とても頼もしい限りである。 (U. R)

平等院鳳凰堂の前で 新入生歓迎会
平等院鳳凰堂の前で(左)と新入生歓迎会(右)
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新年度ガイダンス(2016.4.6)

4月6日(水)、東洋史研究室の新年度ガイダンスが行われた。ガイダンスでは、片山教授が東洋史研究室での心構えを述べたほか、各教員による開講授業の説明と、新入生による自己紹介等が行われた。東洋史研究室には、新2回生6名と新マスター2名、新ドクター1名が新たに加わった。

なお本年度は、非常勤講師として岡田友和先生(仏領インドシナ史)に歴史学フランス語演習、木村理子先生(モンゴル演劇史)にアジア・アフリカ諸語(モンゴル語)、山本一先生(清代史)に中国古典演習の授業をそれぞれ担当していただく予定である。(E. S)

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大阪大学大学院・文学研究科・東洋史学研究室