教員紹介

辛賢(しん・ひょん) 教授

【経歴】

1967年、韓国ソウル生まれ。
2002年、筑波大学大学院 哲学・思想研究科博士課程修了。博士(文学)

【専門分野】

経学思想史、易学思想史。

【メッセージ】

 近代以降、西洋の学術と文化の流入により、私たちはそれまでの儒教の権威の枠組みから自由な価値判断ができるようになりました。しかし、これはそれまで長い間培われてきた儒教の伝統から脱却したことを意味するものではありません。むしろ、20世紀以降、西洋の新しい価値観の流入は、受ける側の伝統的思想の上に変容をもたらし、全く新しいものを生み出すことさえありうるからです。今日の我々において中国古典研究の持つ意味は何か、この問題について考えていきたいと思います。

【著書】

  • 『漢易術数論研究―馬王堆から『太玄』まで』(汲古書院、2002年)
  • 今井宇三郎著・辛賢編『易経』(明治書院、2019年)
  • 堀池信夫・辛賢共編『宇宙を駆ける知知―天文・易・道教」(明治書院、2013年)

【論文】

  • 「京房「八宮積算法」試論」(『筑波中国文化論叢』第22号、2002年)
  • 「後漢易学の終章―鄭玄易学を中心に」(『東方学』第107輯、2004年)
  • 「荀爽の延熹対策について」(『待兼山論叢』第38号、2004年)
  • 「『太玄』の「首」と「賛」について」(『日本中国学会報』第52集、2000年)
  • Aspects of study of the Confucian Classics during the Han: The formation of cosmological knowledge, ACTA ASIATICA: Bulletin of the Institute of Eastern Culture No.109, 2015.