大阪大学西洋史学研究室

大学院graduate

大学院での研究

 大阪大学・大学院文学研究科・文化形態論専攻・西洋史学専門分野(この名を覚えるまで数年かかります)では、西洋に関するさまざまな研究が行えます。専任の教員には、古代史担当の栗原、近現代史には秋田・藤川・中野がおり、秋田はグローバル・ヒストリを追求する中でアジアに強く、藤川の専門はオーストラリア、中野の専門はアメリカと、西洋に関係するさまざまな時代・地域に関連する研究が行えます。現在、中世史担当の専任教員は不在ですが、非常勤講師による授業を開講します。また、助教の森本はツーリズムを研究対象とし、藤川は人種・移民・女性の歴史と、さまざまなテーマを中心とする歴史にも対応しており、とりわけ、博士前期課程(修士課程)の学生には、最善の研究環境でしょう。博士後期課程への進学を考えている学生は、研究領域の特性を考慮する必要があると思いますが、日本で最も優れた西洋史の研究機関のひとつであることは間違いがありません。

 残念なことですが、日本の大学院の多くで、同じ大学の学部出身者を優遇する傾向があります。また、他校へ人材が流れるのを妨げるために、露骨に学生の囲い込みをする大学もあります。西洋史学研究室ではそのようなことはありません。他校から来た学生も、大阪大学の学部から進学した学生も、無差別に扱われます。また、本人の適正に合わせた進路の相談が行われます。大阪大学の西洋史学研究室では、個人ひとりひとりの能力を適切にのばす努力を大切にしています。

 個人の能力を伸ばす環境は、日本の他の西洋史学研究室に決して劣ることはありません。グローバル・ヒストリを推進する秋田を中心に、国際交流は活発で、有名な外国人研究者が続々と訪れ、研究報告を行っています。もちろん、他の先生も研究者を連れてきます。藤川は、情報教育を担当し、ITの活用は高度なレベルでの利用を目指し、自由にネットやさまざまなソフトが利用可能な環境を整備しています。困ったときは、栗原や中野の元に行きましょう。研究室では学生に最も年齢が近く、声をかけやすい先生です。

 研究発表の機会にも恵まれています。『パブリック・ヒストリー』という雑誌をDTPという手法で出版し、研究室の全員に発表の機会を設けているだけでなく、西洋史学研究室のスタッフの全員が『西洋史学』の編集にかかわり、そこへの投稿を推奨しています。また、ワークショップ西洋史・大阪を毎年開催し、他の大学院からの報告者とともに、報告の場を設けています。さらに、大学院の授業で講読する本が翻訳として出版されたり、研究会の出版する本への参加の機会があったり、教員の主催する研究会に参加することで、出版への機会が生まれたりと、大阪大学の西洋史学研究室には、プロの西洋史研究者として活躍する機会、そこにつながる道が、ごろごろところがっています。海外での研究発表に教員と出かけることもあるし、国内の国際会議への参加の機会もあるでしょう。一流の研究者への道は、大阪大学・西洋史学研究室に落ちています。

 高等学校の教員を目指している人には、大学院博士前期課程(修士課程)での勉強を勧めています。私学の進学校では、高等学校の教育に多くの場合、大学院の出身者を求める傾向が強まっており、また、生涯賃金を考慮すると、修士課程を修めているほうが有利になるからです。そのうえ、大学院在籍中から、常勤の教員として私学で勤務する人も現れてきています。とりわけ、将来の進路として、大学院後期課程進学か、教員かに、迷いがある人は、修士課程で勉強して、研究が自分に向くかどうか試してください。学部段階では簡単には判断できません。修士課程から一般企業に就職する学生も多くなっています。中高教員、地方公務員、東証一部上場企業などが就職先になっています。学部を卒業して、研究者か、一般企業での就職かに迷いがある人も、大阪大学の西洋史を受験してみてください。多くの大学の大学院には博士課程はあっても研究職への道はありません。研究者になれるかどうかを試そうとしても、試せないのです。しかも、個人にとっては有害な、囲い込みがあったりします。

 西洋史の試験は難しそうに見えます。実際、私(藤川)にもわからない問題もあります。「これ何」と聞くか、恥ずかしいときは、こっそり調べます。試験はできないところを見るためのものではありません。大学院レベルの最小限の学力と、伸ばせそうなところを見つけるためにあります。試験と面接では、私には「このような能力がある」と、すぐれた側面をアピールしてください。

 奨学金の制度は改悪になって、その返還の圧力が研究者志望の人にはかかるようになっています。これは悪いニュースです。他方、学術振興会の研究員になれれば、博士課程から生活費・研究費が保証され、これまで考えられなかったような好条件で勉学ができます。博士課程を終えても、同じ道があります。研究のできる人間、能力のある人間、将来を見据えて準備を怠らない人間にとっては、天国のような環境です。自信のある人間は、研究者への道を進んでください。大学も大学の職も、消滅することはありません。才覚は必要です。でも、研究者としての才覚なんて、しれたものです。

 西洋史の研究に本格的に取り組みたいと望んでおられる皆さん、一度、西洋史学研究室にお見えになってください。遠方の方でしたら、メールや電話でお問い合わせ下さい。

(藤川隆男)

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