日本文学・国語学専修

日本文学では、上代から近現代にいたる各時代の日本の文学について、広範囲な研究をさまざまにアプローチしています。古代・中世の和歌や漢文学、源氏物語などの物語文学の世界、その本文と注釈、仏教文献なども含む散文や説話、お伽草子、近世の小説、韻文、近代では明治期の外や漱石、樋口一葉などから現代文学にいたるまで、ほとんどの時代のジャンルをカバーしています。美術史や歴史学からのアプローチ、書誌学や文献情報学なども視野に入れての専修となっています。

国語学では、上代から現代に至る各時代の側から、また、音韻・文字・語彙・文法などの各分野の側から、日本の言語について研究します。さまざまな言語現象を論理的・体系的に明らかにして行くことが中心となりますが、社会的・文化的な面や、心理的な面を考慮することも必要です。古典を含む文学作品は無論のこと、国語に関することは全て対象となりますが、歴史的変遷を考える国語史的研究や、時代を遡った文献に基づく研究に重点がおかれます(赤い部分が日本語学専修との差異です)。

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研究室挨拶

大阪大学国語学専門分野の特徴として次のような点が挙げられます。

1. 指導教員定員3名(2024年5月現在は教授2名、准教授1名)。指導する分野も、文法、語彙、音韻、意味論、役割語、琉球方言と多様です。非常勤講師も出来るだけ確保するべく努力しています。国語学専門分野以外にも、文学研究科・日本語学専門分野、言語文化研究科その他に言語分野の教員が多数在籍し、教育の機会を多数得ることが可能です。

2. 学生・院生は、自主的に研究会、読書会を開くなど、切磋琢磨して研鑽を積んでいます。研究の合間には、ハイキング、バス旅行、懇親会、フットサルなど、リクリエーションも楽しんでいます。今のところ、日本の大学の中で、日本語史を専門とする学生集団としては最も充実している方に入ると言えましょう。

3. 国際交流が盛んです。特に韓国との交流は密ですが、イギリス(オックスフォード大学)、アメリカ(UCLA、コーネル大学)、中国(北京日本研究センター)その他との実績があります。

4. 就職状況は、決して楽観は出来ませんが、奮闘しています。就職先としては、大学教員、高校教諭、一般企業等があります。日本学術振興会の特別研究員にも、近年、採用実績が複数あります。

 以上、国語学(日本語史)を学ぶなら、大阪大学は悪い選択ではありません。日本のみならず、世界のどなたでも歓迎します。

2010年1月 
大阪大学大学院 文化表現論専攻,専門分野・国語学 
教授 金水 敏 
(2021年度退休)

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国語学/日本語史学研究室沿革

 1948年に大阪帝国大学法文学部が設立された時も、翌年に大阪大学文学部 として独立した時も、文学科に国文学講座はあったが国語学講座はまだなかった。国語学講座(小講座制)が作られるのは、1964年のことである。そして、1965年7月に、それまで京都大学教養部におられた池上禎造教授が着任されて、実質的に始動した。
 1995年、教養部の解体に伴い、元教養部の教官を含めて、文学部は人文学科1学科となり、小講座制から大講座制に移行して、国文学改め日本文学と、国語学と、比較文学と、比較文学から分かれた中国文学の4つの分野は国文学・東洋文学講座となった(現在に至る)。また、1998・1999年に大学院重点化が行われ、学部生は日本文学と合わせて日本文学・国語学専修に、大学院生は文化表現論専攻国語学専門分野に所属することになった。
 大阪大学の大学院文学研究科および文学部には、国語学とは別に日本語学があるので、国語学では主に歴史的研究ないし古典を対象とする研究を行っている。
 歴代教授には、池上禎造、宮地裕、山口堯二、前田富祺、蜂矢真郷、金水敏、岡島昭浩、岸本恵実がいる。

  池上禎造教授業績目録
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1. 日本文学・国語学専修
2. 国語学研究室挨拶・沿革
3. 研究室アクセス
 
 
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 文学部・文学研究科(上記マップ)

 電車からのアクセス :  阪急電車宝塚線  石橋駅(特急・急行停車)下車 東へ徒歩 
  ―文学部、法学部、経済学部 約 20分 

 ・ モノレール : 大阪モノレール 柴原駅下車 徒歩約 7~15分