『テクストの生理学』
 柏木隆雄教授退職記念論文集刊行会編、朝日出版社、2008年3月  …題目と執筆者


柏木隆雄教授退職記念論文集刊行にあたって /和田 章男 …i

第一部 バルザック篇

  • 「輝く星座のごとく」:バルザックにおける人物の集団化の一例について /岩村 和泉 …3
  • バルザック『魔王の喜劇』における諷刺の手法 /大下 祥枝 …13
  • ロール・シュルヴィルは何故書き始めたのか /大竹 仁子 …27
  • 『女性研究』における語り手の問題 /奥田 恭士 …41
  • バルザックにおけるテクスト内テクスト
    ―『あら皮』と『幻滅』第二部を中心に― /鎌田 隆行 …55
  • バルザック、わが旅 /九野 民也
  • 『人間喜劇』における画家たちの世界―偏愛と不在の軌跡― /澤田  肇 …81
  • バルザックと摂取吸収作用(アンテュスュセプシヨン)について /中堂 恒朗 …95
  • 結論の出ない『人間喜劇』 /中村 加津 …109
  • 『オノリーヌ』における謎の読解と共有の幻想 /博多 かおる …123
  • 『人間喜劇』における絵画コレクションの命運
    ―『ピエール・グラスー』を中心に― /松村 博史 …137
  • 隠喩としての図像
    ―『人間喜劇』におけるポルトレ― /村田 京子 …151

第二部 理論・応用篇

  • 過去形に対応する現在形 /井元 秀剛 …167
  • 現代フランス語における名詞から前置詞への文法化 /春木 仁孝 …181
  • Comptes amoureux研究(5) /鍛治 義弘 …195
  • 『悲愴曲』「王侯」におけるアンリ三世 /濱田  明 …207
  • パスカルの計算機と負数 /永瀬 春男 …219
  • 女性の身体と社会
    ―ジョルジュ・サンドの初期作品における<産む女>、<産まない女>― /高岡 尚子 …231
  • 聖アントニウスの誘惑をめぐって /金崎 春幸 …245
  • リラダンにおけるタナトス
    ―『未来のイヴ』と『アクセル』― /小西 博子 …259
  • ロートレアモン=デュカスによる「偽りのジャンル」小説の活用法
    ―『マルドロールの歌』「第6歌」における“反=小説”の生成― /寺本 成彦 …273
  • アンドレ・ジッドの『女の学校』 ―日記体小説における作者と「編集者」について― /小坂 美樹 …287
  • マルセル・プルーストと政教分離法
    ―「コンブレー」の二つの教会をめぐって― /長谷川 富子 …301
  • 『失われた時を求めて』における「夢想」の町の機能
    ─バルベックの海の嵐のモチーフをめぐって― /川本 真也 …315
  • 占領下の時代と二つの『美女と野獣』 /松田 和之 …329
  • ヒツジは実在するか?―『星の王子さま』という儚い虚構 /藤田 義孝 …343
  • 「誘惑」をめぐって
    ―アンドレ・マルロー『西洋の誘惑』についての小論― /上江洲 律子 …355
  • 追放から再生へ
    ―カミュ「生い出ずる石」における泉のイメージを介して―  /安藤 麻貴 …369

第三部 比較篇

  • 芥川龍之介におけるボードレール受容の展開 /北村  卓 …385
  • 永井荷風に見るギ・ド・モーパッサン /足立 和彦 …397
  • 『方丈記』から半自伝的散文作品へ
    ―日本を巡るジャック・ルーボー― /アニエス・ディソン …411
  • パスカルとロベルヴァルにおける空気の弾性 /武田 裕紀 …423
  • クロード・フォーリエルとスタンダールにおけるアラビア /粕谷 祐己 …435
  • サント=ブーヴとヴィオレ=ル=デュック /岩根  久 …447
  • ネルヴァルとピエール・ジュール・エッツェル /小林 宣之 …461
  • フォーレの歌曲の“文学性”
    ―Tristesse, Lydia, Clair de Lune― /中村 順子 …475
  • アンドレ・ジッドと美術
    ―モーリス・ドニをめぐって― /立川 信子 …487
  • メルロ=ポンティとヴァレリー /井上 直子 …501
  • 感覚の詩学―プルーストとルコント・ド・リール /加藤 靖恵 …515
  • パスカル・キニャールと「自然の叫び」
    ―音楽と文学の結び目について― /小川 美登里 …529
  • 20世紀フランス文学における旅とエクリチュール
    ―「旅行記」の終焉と「旅行小説」の興隆― /和田 章男 …543

深い感謝をこめて /柏木 隆雄 …555

柏木隆雄先生略歴 …562
柏木隆雄先生研究業績目録 …563